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大丈夫か韓国(4) 困った隣人との付き合い方

1ヶ月ほどかけて、つらつらと韓国の置かれた現状を眺めてきたわけだが、最後に第1回の最後に書いた問いかけに戻りたい。この韓国に対して、今後日本はどう付き合っていくべきなのだろうか?

過去3回、政治経済の両面で韓国の置かれている状況が危ういこと、日本と比べてある意味劣位にあることを説明してきた。では、日本はこの優位な状況を生かして韓国に対して十分な影響力を行使できるだろうか?答えはノーだ。とことんまで単純化すると、外交戦略(というより、交渉戦略)には2種類しかない。アメとムチだ。たとえ対等の同盟関係であろうと、「言う事を聞いたらごほうびをあげますよ」か、「言うこと聞かなかったら痛い目に合うぞ」のどちらかが同盟関係維持の根底にある。そして、どちらのアプローチも実行するにはそれなりのコストがかかる。アメをあげるにはこちらの権益を譲らないといけないし、ムチをくれるにしても(例えば)経済制裁は韓国のみならず日本にとっても負担になる。まして戦争をおっぱじめようものならその人的・金銭的コストはちょっと半端なものではすまない。

つまり、韓国にこちらの言うことを聞かせるのはいいとして、その結果得られる利益がアメ・ムチのコストを上回らない限り、日本はこのような交渉戦略を発動できない。例え無理やり発動したとしても、韓国は「どうせ実行できるわけないじゃん」と無視することになるので、結局無意味だ。だから、対韓国・北朝鮮外交を考える際には、その外交戦略のコストと、その結果得られる利益がそれぞれどの程度なのかをちゃんと測らなければならないのだ。


アメ戦略の難しさ

まず、アメ戦略の是非から考えて見よう。一見エレガントなのでいわゆる左翼の人たちが大好きなアプローチである。結論から書くと、外交戦略においてアメを用いるのは結構難しい。

例えば、韓国に竹島を正式に割譲し、その代わりに周辺漁業権を得るという交渉を考える。この場合、韓国にとっての最適な行動とは、竹島を受け取った時点で周辺漁業権についての協定を反故にすることだ。大々的に反故を宣言する必要はない。駆逐艦をうろうろさせて嫌がらせをするだけでよい。これが最適になるのは、一度渡したものを取り戻す手段が日本にはないからだ。もちろん韓国の駆逐艦にトマホークぶち込む覚悟があるなら別だが、純軍事的に見てもコストが高く、採算が取れない。

だから、韓国に与えるごほうびは少なくともいつでも取り返しの利くもの、出来れば無形のものが望ましい。口頭の謝罪や、靖国参拝の一時停止などは数少ない「実行可能な」アメだろう。もし靖国参拝を止めた後で韓国が協定に反する行動をとった場合、小泉首相は羽織袴で公式参拝すればいいのだ。ただし、韓国の側もそのことを予想可能なので、「謝罪の意はカタチで示せ」と要求してくるだろう。そんなわけで、双方が納得するアメ戦略というのは実際にはなかなか難しい。


高くつくムチ戦略

そうすると、自ずと選択肢はムチ戦略(要するに脅し)にしぼられてくる(だからこそ古今東西戦争・紛争が耐えないのだが)。ムチ戦略は、「言うことを聞かなかったらお仕置きするぞ(軍事的、政治的、経済的に)」ということなので、アメ戦略と違って相手の裏切りを恐れる必要がない。その代わり、相手に打撃を与えるためにはこちらもそれなりの負担を覚悟しなければならない。軍事的には高価なミサイルを打ちまくらなければならないし、経済制裁は韓国経済だけでなく、日本経済にとっても必ずマイナスになる。

もちろん、経済制裁でどちらが困るかといえば間違いなく韓国なのだが、実のところその点は大した問題ではない。我々にとって重要なのは日本が結果的にどれだけの利益を得られるかであって、そのために韓国がどれだけ不幸になるかは究極的には我々には関係ない

そう考えると、例えば竹島問題の場合、周辺漁業権に見合う程度のコストで出来る脅しというのは結構難しい。韓国が勝手に盛り上がったせいで全国問題になったが、経済的には島根県の問題に過ぎず、大々的な経済制裁は採算に合わない。結局、嫌がらせのように海上保安庁の船をうろうろさせるくらいが関の山ということになる。もちろん、竹島に軍事的な意義を見出すなら話は別だが、空港どころか軍港すら設置できない岩礁にそれほどの価値があるのだろうか?(どなたかご教授頂ければ幸い)

対北朝鮮戦略を考えると、コストの問題は更に難しくなる。日米中露韓、北朝鮮を取り巻くどの国も、北朝鮮に言うことを聞いて欲しいと思っている。ところが、下手にムチをくれると前述の大貧民爆弾が爆発してしまい、処罰する側の国の負担が非常に大きなものになるわけだ。そして、この負担の大きさの差がそのまま外交戦略に反映されることになる。

韓国に対する負担は前回説明したとおりだ。大貧民爆弾の直撃を食らうことは既に確定している。この爆弾だけは迎撃のしようがない。

次に負担が大きいのは中国だろう。こちらも北朝鮮と長大な国境線を共有している。ただし、なにしろ首都のど真ん中で丸腰の自国民に向けて実弾をぶっぱなしてのけたお国柄だ。大貧民爆弾に対して果敢に迎撃を加える可能性はないとは言えない。そういえば最近人民解放軍が中朝国境に増派されているそうだが、もしかして本気でやるつもりなんだろうか。

さて日本はというと、幸いにして国境線を共有していない。もちろん船で日本海を越えればいいのだが、自ずと着弾の規模は限定される。ただし、大貧民爆弾が一度韓国に着弾してしまうと、対馬海峡経由でかなり容易に日本に侵入できることになり、潜在的なリスクは小さくない。

ロシアは陸続きではあるが、共有する国境線が短い上、ロシア国内に入っても延々とシベリア平原が続いている。無敵を誇る大貧民爆弾といえど、モスクワに着弾するほどの航続距離はない。

以上4カ国とは全く条件が異なるのがアメリカで、アメリカは大貧民爆弾が炸裂しても失うものは何もない。空港をチェックするだけでいいのだから。

結局アメリカが一番「ムチ」戦略のコストが小さいわけで、コストの大きい中韓と比べて強硬なのは当然といえば当然だ。こうして見ると、アメリカは韓国に対して絶大的な交渉力を有していることが分かる。経済的軍事的なつながりは言うに及ばず、北朝鮮に対して強硬策を打ち出すことそれ自体が韓国(及び中国)に対する脅しとして機能する。何しろ大貧民爆弾が爆発したところでアメリカにとってははるか遠い対岸の火事だ。アメリカは躊躇なく爆発させることが出来る。

一方、韓国にとってはそれだけは避けたい事態であり、今後の潜在的な経済負担と社会不安のリスクを考えると、事実上大貧民爆弾の安全装置として機能している金正日政権をこのまま温存したいと考えていても不思議はない(実際、合理的な策だと思う)。そのためには今後アメリカに対して相当程度の譲歩を迫られることになるだろう。親米狩りなんぞやってる場合ではない。

さて日本である。実はこのアメリカvs中韓という構図の中で日本の位置というのは結構微妙だ。中韓と違って、日本は金正日政権の存続は容認できない。拉致問題などがある以上、そこを容認してしまうと選挙がヤバいということもあるし、日本の上空にミサイルぶっ放したり核保有宣言したりする隣国を安全保障上放置するのはやはり無理だ。しかし、やりすぎて大貧民爆弾が爆発してしまうのも困る。海を越えて着弾する恐れもあるし、総連の問題もある。麻薬製造に統制が利かなくなるのもマイナスだろう。なにより、大貧民爆弾の炸裂は経済的な混乱だけでなく、政治的な混乱も伴う。北朝鮮で大暴動が起これば人民解放軍は黙っていないだろうし、アメリカも治安出動する気満々だ。下手をすれば、治安出動した米中が朝鮮半島でにらみ合うという、限りなく日清戦争前夜なシチュエーションだって予想可能なのだ。

そうなれば日本は当然アメリカ側に付かざるを得ず、軍事的にも経済的にもかなりの負担を強いられる(このあたりはまた別の機会に)。その一方、例え勝ったとしても日本が得られるメリットはほとんどない。北朝鮮はいうに及ばず、韓国にも接収可能な資源はほとんどない(結局韓国最大の資源は日本と同じく人的資源なわけで、奴隷制が消滅した今人的資源を接収するのは不可能)。せめて石油でも出るならばこの戦争にも意義が生まれるというものだが、現実的に得られる利権はマツタケとアサリくらいでしかない。割が合わないことこの上ない。


日本の戦略・韓国の戦略

そう考えると、日本の最適戦略は金正日政権は確実に倒しつつ、その後の処理をある程度中韓にゆだね(傀儡政権の樹立とか)、アメリカの強硬戦略を抑えることにある。この際、「アメリカが強攻して爆弾を炸裂させちゃうかも」という脅しは日本自身が「北朝鮮は完膚なきまでに叩き潰す」と言うよりもずっと説得力がある。この辺りでアメリカの威を借りてどこまで中韓と有利に交渉が進められるかが鍵となるのだろう。

逆に韓国から見ると、日米の間にある目的意識の齟齬をついて日本をとりなし、極力穏便な策へと誘導しなければならないのだが、どうも盧大統領はそのつもりはなさそうだ。だから日米に突っかかってる場合じゃないんだってば。


韓国は永遠に不滅です

こうして見てくると、韓国にも交渉上有利になる要素があることが分かる。それは「何もない」こと。石油他の天然資源に乏しく、搾り取る利権がそもそも存在しない。そのこと自体が、周囲の国々の交渉力を弱める働きをしている。その意味では、イラクやクウェートに比べて韓国はある意味幸運だ。

また、韓国を囲む大国の力のバランスが取れてきていることも韓国にとっては有利だろう。周囲の大国の力が均衡しているなら、朝鮮半島は政治的空白地帯として緩衝地帯の役割を果たすことが出来る。これは特に韓国の発言力強化にはつながらないが、少なくとも「韓国が存在することには意義がある」状態ではあるわけで、少なくとも元寇や豊臣秀吉の遠征のように蹂躙される可能性は低下している(北朝鮮で暴動が起こるような「自爆」は別)。日韓併合にしても、日清戦争と日露戦争を経て東アジアのパワーバランスがはっきり崩れた結果だ。

そのことを考えると、韓国が今後相当にお馬鹿な行動を取ったとしても、それが韓国にとって致命傷となる可能性は低そうだ。「なにもない」からこそ「バランサー論」とかいう寝言もエレガントにスルーされているわけで。だからこそ、今後も朝鮮半島が無害な空白地帯であることは韓国にとっても重要な問題だ。北朝鮮の核が(実在するにせよ、しないにせよ)この状況を壊しかねない危険な存在だということに、韓国自身が気づいていない節があるのが少し気がかりなのだが。


本日のまとめ

韓国に対して有利な状況にあるからといって、それによって交渉を有利に運ぶことができるとは限らない。

韓国にある種の「脅し」をかけようとしても、そこから得られる利益が脅しのコストに見合わない。

大貧民爆弾の航続距離を考えると、脅しのコストが一番小さいのはアメリカであり、だからこそ強硬策が採れる。

結局、「何もない」ことが韓国を救っている。ただし、核兵器(が存在するという可能性)がこの条件を破壊しかねないという意味で、北朝鮮の核は韓国にとって危険だ。

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Comments

『我々にとって重要なのは日本が結果的にどれだけの利益を得られるかであって、そのために韓国がどれだけ不幸になるかは究極的には我々には関係ない。』

これ笑ってしまいました。まさにその通りなんだけど、そのまま発言できる人は少ないので。^^

韓国が駆逐艦うろつかせるだけで、日本はそれを取り返す手段が無いというのも同意見です。(装備的にあったとしても実際やる気概も無いし、コストに見合うだけの利益(見返り)も無い)

韓国にとっての最大の恐怖は、自分達以上に『北朝鮮には何も失うものは無い』という事ではないでしょうか?(あるとすれば現政権中枢にいる者達の特別待遇くらいで、それも現体制が崩壊した後に外貨などで生活が現在と同水準以上に保証されればぐらつく程度かなと自分は思います。)


アメリカは北朝鮮そのものがどうこうというよりも、「北朝鮮をどうにかしちゃうぞ?そしたら困るでしょ?」、と中国に脅し(プレッシャー)をかける材料に使ってるだけのように思います。

それを本気でやられると一番困るのが中国なので六カ国協議を再開しようと中国は(イヤイヤながら)北朝鮮に働きかけている様にも見受けられます。

(さらに深読みするなら、日本の安保理常任理事国入りに反対し続けるなら北朝鮮のケリをつける為に安保理決議にかけるよ、とまで脅しをかけてるような。対日に恩を売るのは事のついでで、元の切り上げが本当の米の要求かも知れませんね。元を2-3割切り上げるか自由相場に移行しないとどうなると思う?、みたいな。)

(ブッシュや上院が動き出したタイミングがあまりにも異例で唐突に感じたもので。彼らから遅れて(元の急な切り上げは主張してなかった)FRBも同調してきたような・・・。中国経由で輸出してる日韓もその影響から逃げられないでしょうし)


だから日本も韓国よりは北朝鮮に対して有利な立場にいる(海を挟んでいる分難民が来にくい)事を最大限に利用して、まぁ米国の後馬に乗る感じで韓国や(そして中国に)プレッシャーをかけるのがよろしいのでしょうかね。

Posted by: 名無之直人 | April 25, 2005 at 05:50 PM

アメリカは安全な場所にいて、単に中国への交渉カードとして北朝鮮問題を扱っているだけ、というのは卓見と思います。
実は私は韓国にはあまり大きな期待をかけない方が良いとはじめから思っております。基本的に彼らは日本が嫌いなので、
こちらからラブコールしても裏切られるだけですし、
馬車馬さんご指摘の通り、ご指摘の通り、正直、日本にとってどうでもよい国だからです。

私はどうも小泉政権の経済政策については基本的には支持してるのですが、
外交に関してはもう少し中国重視をした方が良いのではないかとずっと
思ってきました。
安直に中国と対立する事はコストが大き過ぎるのではないでしょうか。
中国と軍拡競争をするような体力が日本政府にあるとは思えませんし、
そんな事をしても何の得にもなりません。
靖国とかそういう思想的な事を大切にする人もいますが、
私はプラグマティックな観点から日中関係は非常に重要であるということは
強調しすぎてもしすぎることはないと思っています。

Posted by: のびい | April 26, 2005 at 12:42 AM

名無之直人さん、コメントありがとうございます。

失うものがないものは怖い、というのは全くおっしゃるとおりで、本文の議論でも失うものがない人・国は「脅しのコスト」がゼロになります。どんな奇想天外な脅しでも実行可能になるため、交渉力が飛躍的に向上するわけです。日本としては、韓国がそういう状況に陥らないよう注意する必要があります。

アメリカにとって北朝鮮は対中国のカードに過ぎない、というのはおっしゃるとおりでしょう。結局、いつの時代も朝鮮半島というのは直接の攻略対象にはなりえないのでしょうね。それゆえに「不滅」なのではないかと。

Posted by: 馬車馬 | April 26, 2005 at 07:00 PM

のびいさん、コメントありがとうございます。

中国を軽視すべきではない、という点には私も完全に同意します。ただし、アプローチとしては中国と仲良くするか、逆に中国を仮想敵国としてロシアや東南アジア、インドと仲良くする古典的な近攻遠交策もありではないかと思います。

というのも、中国というのは一筋縄ではいかない国ですから、「仲良くする振りをしながら裏切られたときのことも考えて裏でも工作する」ことが必須になるわけで。ちょっと荷が重いなあと思うわけです。

あと、今ガチンコの軍拡競争になって困るのは中国のほうではないでしょうか。設備投資も住宅投資もまだまだこれからというときに、非生産的な設備に資金をつぎ込むというのは経済的に負担が大きいですから(しかも大半輸入になってしまうのも痛いところ)。

Posted by: 馬車馬 | April 26, 2005 at 07:12 PM

「日本にとって利益のある韓国の不幸?」
半島の土地の利益はアサリ等ですが、経済制裁によって韓国企業が衰退するとその分の利益・シェア等はどうなんでしょうか?
まあ日本の部品で製品組み立てていたり、台湾や中国でも作れたりして日本に回ってこないかもしれませんが。

「韓国による損害が軽減される利益」
日本が韓国に経済制裁するときは、日本が何処まで損を許容できるかですね(将来日本が韓国によって受ける利益と損害を参考にして考慮+第三国との連戦も考慮)、HP(ヒットポイント)が多く攻撃力の日本とHPが少なく攻撃力が少ない韓国が殴り合うわけですので勝敗は見えていますから。今のところ制裁は無理ですね。

Posted by: x-ray | April 27, 2005 at 03:04 AM

馬車馬さん。中国にとっても日本と対立する事はもちろん痛いことです。
だからこそうまくやっていける可能性も存在するのではないかとも思います。
ああいった独裁国家においては、トップとさえうまくやっていければ
良いのですから。

実は私は欧州に住んでいるので欧州の事情の方がよくわかるのですが、
欧州、特にのエリートは米国に対して猛烈な対抗意識があり、
もういちど欧州を世界の中心にするという大きな野望を抱いて
着実に欧州統合を進めています。スピードはゆっくりですが、
市場統合や通貨統合ですからかつては不可能視されていたことを
思えば、この動きは巨視的にみれば不可逆的であろうと思います。
欧州でも、特にドイツ人に対してポーランド人やチェコ人は色々な感情を抱えていますし経済格差もあります。
が、ドイツが領土回復の要求を放棄し、EUという共通の枠をはめたことに
よって領土紛争などという事は起こりようがなくなりました。

21世紀に、東アジアは世界で最も経済発展した地域の一つになる可能性が
強いですが、正直なところ、アジアにはこういったまとまりは期待すべくもなく、
日本人と韓国人、中国人は60年前のことをいつまで延々と言い合って、
中国は欧州へ、日本は米国へ擦り寄って、
結局欧米が世界の主導権をにぎる状態がこれからも続いていくのでしょう。

まあそういう事はさておき、既に中国との貿易額は、
米国とのそれを上回っています。今まで、日本が米国に
ひたすら追従してきたのは、安保・核の傘もさることながら、
結局これまで日本の製品を買ってくれ、経済成長を
支えてきてくれたのは米国だったという
事だ、と私は思っています。お客様は神様なのです。
現在、中国がアメリカと事を荒立てないように努力しているのも
これが最大の原因です。
しかし、これから米ドルが下がり、人民元が上がっていく。
中国の人口はアメリカの4倍あり、しかも日本のすぐそばにあります。
中国は単なる生産基地としてではなく、日本のお得意様としても
アメリカを上回る時代がいずれやってきます。
日本が嫌われることは、日本企業にとって大きな損失です。

念のため書いておきますが、小生は憲法改正大賛成で、
経済政策に関してもむしろ英米流のやり方を支持しています。
また、朝日新聞は好きではないほうで(笑)、個人的にも中国人は
傲慢だったりアホな人も結構多いと感じています。(よい人も
いますが)。
しかし、日本人はもう少し中国との関係を改善するためにできる
ことはあるだろうし、そうした方が日本にとっても得になるだろうと
思うのですがね。
まあ、中国の歴史教育に関してはこちらこそ口を
はさまないと反日的な雰囲気をなくすことはできないでしょう。
最近の小泉・町村外交は、かなり泥縄ではありますが正しい方向性だと思っています。

Posted by: のびい | April 27, 2005 at 04:46 AM

ttp://www.jri.co.jp/asia/2005/04trade.html
>>第2は、日本の品目別の輸出入構成をみると、最終消費財の輸出先が欧米に集中しているのに対して、原材料や資本財では中国向けのシェアが高い。

現状中国で作ったものを買っているのは何処の国ですか?
アメリカが成長を妨害しない条件が必要ですが将来は中国が最終消費地になるかもしれませんが。


EUはロシアが崩壊したらドイツ周辺はきな臭くなると思いますが?EUの東側の主敵が消えますのでEU内の東側の内部の諍いは必死です。西側のアメリカが衰退するまでは仏独の仲は保たれるかもしれませんが。

アジアが主導権を握れるとしても中・半島とは手を組みたくないのですが、太平洋から見て日本が大陸の盾になりますし。日本にない技術のあるアメリカと日本から技術援助する大陸、現状ではどっちがいいかは明白です。

Posted by: anion | April 27, 2005 at 12:32 PM

x-ray→anionでお願いします。x-rayは趣味用ハンドルです。

ところで韓国の親日子孫財産没収法は成立するようですが、日韓条約の破棄・再交渉はあると思いますか?私はやってくれることを期待しているのですが。

Posted by: anion | April 27, 2005 at 12:39 PM

東欧の国がEUに入りたがっているのは、
anionさまと似たような理由もあるのではないかと思います。
つまりEUに入る事によって自分たちは遅れた東欧の人間ではなく
「欧州人」だと思いたいのです。
また、、経済的なメリットがあるからでもあります。
米国のロシア潰しがうまく行くかどうかはともかく、
単にロシアが脅威だからEUに擦り寄っているわけではありません。

これからの日本の方向性を考える上で、一番参考になる国は英国ではないかと思っています。
いずれは、欧州と米英同盟とどちらをとるかの決断を迫られることでしょうし、
どういう結論を出すか、興味深いことです。しかしまず、もっと日本が
外交戦略なり情報なりを主体的に構築できるようにしないといけない
だろうと思っています。

現在の米国の経済力と海外へのコミットメントはかなりバランスを欠いたもので、
いずれは減らさざるを得なくなります。
現在でも、米国が最重要視しているのは、エネルギー資源がある地域であり、民主主義云々はお題目です。北朝鮮は放置してイラクやらロシア周辺をいじっているのを見れば明らかだと思いますが。
米国にしてみれば日本・韓国が中国に対する押さえになってくれれば
都合が良いのですが、韓国はどうやらその気がないようですね。
果たして米国にとってアジアは優先度の高い地域でしょうか?
そのうち、アジアは勝手にやってくれという事になってしまい、
東アジアの秩序が中国中心にどんどん進んで行ってしまうという事を私は懸念しています。

日本人は韓国人よりも賢明なので物事を短絡的な感情に基づいて
処理しないと信じてはいますが(笑)。

Posted by: のびい | April 27, 2005 at 05:59 PM

米国の場合中東からの航路は希望岬経由もありますものね。日本は厳しいですね。
とは言っても中国強大化&敵対のとき中東から米国の西海岸側にいく航路はパナマ運河を通る事になり非経済的なのでそう易々と海上交通の要所のアジアを中国に明け渡すかは疑問です。そもそも中国がアジアのみで我慢する保証は何処にもないのですから、自分の周りが終われば今現在でもイランにちょっかいをかけているように中東周辺の国々へ粉をかけることも十分予想できます。それは米国のエネルギー政策から許容できないでしょう。

米国を日本の利益のためにも手伝う必要があるかもしれませんね。わざわざ敵が育ちきってからたたく必要ないわけで、少々育ちすぎた感もありますが中国を叩くなら完全に育つ前です。日本にとってはなはなやっかいですが。

Posted by: anion | April 27, 2005 at 09:13 PM

anionさん、コメントありがとうございます。

>半島の土地の利益はアサリ等ですが、経済制裁によって韓国企業が衰退するとその分の利益・シェア等はどうなんでしょうか?

例え韓国企業が衰退しても、それによって日本の生産能力が向上するわけではありません。日本としては、限られた人材をより儲かる分野に投入するためにも、儲けの薄い分野は他国に任せる分業が必須になります。(第2回でも書きましたが、日本が部品を作り、韓国が完成品に仕上げる、など)

ですから、韓国企業が衰退してしまうとこの分業が維持できなくなり、付加価値の低い部分まで日本で作らざるを得なくなります。これでは有為な人材をどうでもいい仕事で使わざるを得なくなり、効率が下がってしまうわけです。

ただし、日韓の商品が完全に競合している場合、価格競争をする必要がなくなり、儲けが増える可能性がありますが、日韓の場合は一部を除いてそれを想定する必要は無かろうと思うのですがいかがでしょうか?

Posted by: 馬車馬 | April 28, 2005 at 09:22 AM

のびいさん:

ヨーロッパのアメリカへの対抗意識というのは分かる気がしますが、東南アジア諸国も同種の対抗意識を中国に対して抱いているように思うのですがいかがでしょうか。私はアジアが特にまとまって行動する必然性はないように思っています。欧米もアメリカとヨーロッパで分かれているわけですし。

日本の対中貿易のシェアが増えていることはおっしゃるとおりですが、「世界が望むブッシュ再選」で書いたとおり、日本から直接アメリカに輸出する代わりに中国経由になったに過ぎず、日本経済がアメリカの消費に依存する構図には変化はありません。また、中国が消費地として存在感を持つにはまだまだ時間がかかり、現時点でそれを前提に動くのは時期尚早であるように思います。もちろん、生産地としての中国は日本にとってきわめて重要であることに代わりは無いのですが。

外交を正常化すべきというのは全くおっしゃるとおりだと思います。本来は江沢民が引退した今こそ冷静に外交を議論するいいタイミングなのですが、今までの「土下座外交」で中国には「靖国は外交マターになる」といった間違ったperceptionを与えてしまったため、まずある種の「強面外交」でそのそのmiss-perceptionを正すところから始めなくてはならない、というのが現状なのではないでしょうか。

(残りのコメントには今晩お返事する予定です)

Posted by: 馬車馬 | April 28, 2005 at 09:41 AM

馬車馬さんにズバリ聞きたい。
東アジア情勢は今後どうなると思いますか?

以下僕の勝手の予想を書かせて頂きます。

中国は、経済的なクラッシュを経験しつつも、それなりの経済力と影響力は維持していく。

韓国は、たぶん今後一層の政治的・経済的混乱を続けていく。主な要因は対米関係の希薄化。

日本は、米国の信任を得た上でのバランサー((C)ノムヒョン)&対露・対中抑制プチ傀儡覇権国家として機能していく。

その道筋はすでに顕在化しているように思われます。

おそらく今後、米国はアジアに対してモンロー主義に少しづつシフトしていく。そのときの東アジアのキャスティングボードはおそらく日本にしかありえない。

それと、アジア友好路線は無理かと。
福沢先生やハンチントンじゃありませんが、僕は基本的に、日本は断じてアジアに共同体意識を持つべきではないと思います。ていうか無理です。
歴史・人口・国力・蓄積・国家の成り立ち等考えても、東アジアというカテゴライズ自体、欠陥を抱えすぎ。欧州のような地域とは比較できない。

そんな感じです。

Posted by: 丸尾 | April 28, 2005 at 10:25 PM

半島にも資源があるみたいです。
以下転載(95年くらい?)

ロックフェラー、北と鉱物資源開発契約結ぶ

共和党の有力スポンサーである。世界最大のロックフェラー財閥である。
同時に、ロックフェラーはタングステンのみならず、北の豊富な鉱物資源にも目を付けている。
北は元々、金、鉄、銅を豊富に産出する他、知られてないが、現代産業に欠かせないレア・メタルの宝庫である。コバルト、ニッケル、マンガン、チタンと大体揃っている。ウラン鉱石も埋蔵している。
 ペンタゴンは往来から、これらレア・メタルを戦略物資として、大量に備蓄して来た。
レア・メタルの供給は、これまで主として、コンゴ(旧ザイール)、ザンビア等アフリカ諸国に頼って来たが、産出国や途中の輸送経路で政情不安が続き、価格の変動が著しく、安定供給の点で難があった。北と和解すれば、安定供給を確保出来る。

Posted by: はじめまして | April 29, 2005 at 04:13 AM

anionさん:

EUですが、個人的には政治的な理由よりも経済的な理由で崩壊するのではないかと思っています。言語も文化も違う国で統一通貨(=固定相場制)を敷くのは経済学的にはかなり「ありえない」選択です(固定相場制の維持には、労働者が国境を越えて自由に職を求める環境があるか、物価や賃金が非常に柔軟に調整される環境があることが不可欠です。どちらも今のEUにはありません)。

まぁ、そこまで無理をしてもEUを作ったのは政治的な理由からでしょうから、アメリカが衰退したら崩壊しそうではありますね。どっちが早いんでしょう。

私も感覚のレベルでは交渉相手としてはタフすぎる中国を忌避したい気持ちはあるのですが、タフな相手だからこそ左手にナイフを握りつつも右手は握手のために空けておく心構えは必須だと思います。

日韓条約破棄は・・・orzというか、ネタとしては面白いんですが、一応隣国ですからね・・・あんまり馬鹿だと困るんですけど。ほんとに。

Posted by: 馬車馬 | April 29, 2005 at 07:32 PM

のびいさん:

イギリスの身の振り方が参考になること、アメリカの世界政治・経済に対するコミットメントが畸形的に拡大していること、全くおっしゃるとおりだと思います(「貿易黒字のチキンレース」で私も似たようなことを考えました)。完全に同意です。

ただ、アメリカのコミットメントがアジアから消滅したときに中国がアジアをリードするようになるかというと、私はそこまで簡単にはいかないように思います。ASEANもインドもオーストラリアもその辺りは警戒しているということもありますし、なにより中国には信用(trustではなくcreditの意味で)がありません。また、それを築くには相当の時間がかかります。それがない限り、アメリカに代わってアジアの大消費地にはなれない(=貿易赤字を垂れ流せない)わけです。アメリカ無き後のアジアは相当複雑な状況になるのではないでしょうか。

Posted by: 馬車馬 | April 29, 2005 at 07:45 PM

anionさん:

確かに、アジアの問題をアジア域内で考えるというのは正しくないのかもしれませんね(複雑すぎて頭を抱えますが・・・何か単純化のアイデアが出てきたらエントリーでも取り上げて見たいと思います)。

問題なのは中国を叩くコストがそれによって得られるメリットよりも明らかに大きそうだということで・・・(それこそ、あの国で内乱とかが発生されても困るわけですよ。核保有国にして大貧民爆弾保有国ですからね、あの国も。しかも大貧民の規模が桁違いです)。

Posted by: 馬車馬 | April 29, 2005 at 08:04 PM

丸尾さん、コメントありがとうございます。

予想ですかー(頭を抱える)。アジアの予想は難しすぎます。

とりあえず、韓国はパッシブに戦略を立てざるを得ないので単体では予想できないですね・・・中国は経済しだいですが・・・うーん。

アジア共同体が自然と成立するというのは幻想だと私も思います。まず海で隔てられていて時間的距離が遠いこと、言語・宗教がヨーロッパと比べ極端に異なること等等。

ただし、共通の敵を見つけられればそれでもある種の共同体を構築しうると思います。結局、外交とは互いの国の共通する利害関係をどう見出すかにあるわけですから。そのときの共通の敵(利害)が中国になるのか、ロシアになるのか、アメリカになるのか、はたまた日本なのか。日本としてはその辺りを気をつけなければいけないのだと思います。

Posted by: 馬車馬 | April 29, 2005 at 08:12 PM

はじめましてさん、コメントありがとうございます。

いやぁ、知りませんでした。北朝鮮にレアメタル鉱山があるとは(ウランは聞いたことがありましたが)。採算レベルが良く分かりませんが、それなら麻薬じゃなくてレアメタルを輸出しろといいたくなりますね・・・禁輸措置を食らっているとか?

ただ、これが十分採算に合うものである場合、必ずしも北朝鮮及び韓国にとっては福音とはならないわけですが・・・日米中露を刺激して面倒なことになりそうですね・・・

興味深い情報をありがとうございました。時間があるときに本文にも追記しておこうと思います(ちょっと今週末は多忙すぎて無理そうですが・・・)。

Posted by: 馬車馬 | April 29, 2005 at 08:17 PM

北朝鮮の地下資源について

>北朝鮮の地下資源を追え!
http://www.infovlad.net/underground/asia/nkorea/html/generic/subterranean_resources.html

>北、中国への鉱物輸出が急増
http://www.infovlad.net/underground/asia/nkorea/blog/archives/20050206-1819.html

ただし、前者の中で米国防総省から派遣されて国会図書館で調査したのは、地下目標を破壊するための地質調査という見解、記事の方が多いですが。

Posted by: ■□ Neon □■ | May 03, 2005 at 12:55 PM

馬車馬さん、お返事ありがとうございます。

中国に対しての東南アジアの不信、そういうのは確かにあると
思いますし、その点日本がそういう国と外交的に連携して動くことは
大事だと思います。

また、他の方からも指摘されてますが、私はアジアにおいて
EUと同じものを作れと主張しているわけではありません。
そんな事をしたら無茶苦茶になってしまいます。
日本と中韓との歴史に関するわだかまりがありますが、
それが仮に解消されて中韓が日本を好きになったと
仮定しても到底無理です。
まず日本と中国との間にまだ経済水準の格差がありすぎます。
この状態は予見できる将来に解消されるとは思えません。
EUにおいては基本的に労働力の移動は自由化されています。
(昨年加盟した東欧諸国からは制限できる事になっていますが、
これも最長で2011年まででそれ以降は自由になります)
これを中国との間でしてしまったら大量の貧民が押し寄せて
大混乱になってしまいます。
また、中国は平均としての所得水準は極端に低いですが急速に輸出が伸びて経済成長しており、本来は通貨が上昇することが当然と考えられます。
しかし現在ドルに固定しているために、アメリカやEUとの貿易摩擦を
生んでいます。
私は経済は門外漢なので断言は出来ませんが、
こういった調整は本来は為替によって行うのが適当ではないでしょうか。
ですから、円と人民元の共通通貨などといったものは到底私には支持できません。

Posted by: のびい | May 04, 2005 at 01:56 AM

という事でアジアとは同一視はしていないという事を前提に考えていただきたいのですが、日本では欧州に関する情報は非常に少なく、馬車馬さんのような
トップレベルのインテリ層に属すると思われる方でもよくご存知ないようですので、本題からはそれますが少し欧州の事を書きます。
私はEUが経済的な理由で崩壊するということはないと思っています。確かにユーロ圏の景気は低迷しており、失業率は高止まりの状態で、イギリスやデンマークをはじめとしてEU加盟国内でユーロ非加盟の国の方が経済的にうまくいっている国が多い事は皮肉な現象です。しかし私が思うにこれは通貨統合をしたことそのものが根本的な理由であるとは思えません。
私が思いつくだけでも、2つの大きな理由があると思います。まずユーロ圏の主要国である独仏における経済の構造調整の遅れ、特に労働者保護が行き過ぎているが故の雇用の硬直性の問題があります。
それから、ユーロそのもののあり方という問題があります。
まず、安定協定というものがあり、ユーロ加盟各国は財政赤字を3%以内におさめなければいけないことになっています。これによって財政政策が縛りを
受けています。更に、フランクフルトの欧州中央銀行が最優先しているのは
インフレを押さえ込むことです。これは、ドイツ連銀の伝統を受け継いでいるからで、歴史的な意味があります。
第一大戦後、ドイツは猛烈なインフレに見舞われ、経済が目茶苦茶になって
50%の失業の中からヒトラーが産まれ、熱狂的に支持されてしまったという過去があります。ですからドイツ人にとって、インフレとは悪、恐怖そのもので、強い
ドイツ・マルクは戦後西ドイツの成功と繁栄の象徴であったわけです。
ユーロが発足する時に最も恐れられたのは、イタリアとかギリシアのような放漫財政のおかげでゼロが妙に多くついている通貨と一緒になることになって、
ユーロが弱い通貨になってしまうことでした。これが安定協定につながり、
欧州中央銀行の姿勢を決めています。しかし、これは今のドイツなどが
おかれている状況と適合していないのではないかという事が、強いユーロが
実現した最近になって語られるようになってきていますので、
じきに多少変化して行くとは思います。
それから、労働力の移動ですが、法的には完全に可能ですし、実際ありますよ。
私の住んでいる国はユーロ圏内の小国ですが、ロンドンに就職が決まったとか
そういう話はよくありますし、最近失業率が上がりましたが、それは更に失業率が高い隣の大きな国から労働者が流入したのが原因だと言われています。
私の住んでいる都市も人口100万人規模ですが、人口の15%は外国人、
元々外国人で、帰化した人も含めれば恐らく4分の1は超えていると思います。
国境が近いので、国境を越えて通勤や通学をしている人もいます。
数カ国語しゃべる人などは珍しくもありません。特に、オランダや北欧諸国、
中東欧の新規EU加盟諸国などでは、自分の国の言葉がマイナー言語であるため、外国語を学ぶことが実利につながるため、数カ国語ができる人が
珍しくありません。インテリはもちろんのこと、
掃除のおばちゃんなどが数カ国語しゃべれるのです。
そもそもEU内での国境の感覚は日本にいるのとは全く違うものです。
シェンゲン条約加盟国内で列車で国境を越えても全く気付かないほどです。
こういった状況で違った通貨であることはむしろ大変不便な事です。
また、EU域内で企業の合併などが起こっており、これがブリュッセルの目指している事なのですが(市場が細分化されすぎていると米国の大きな企業と互角に
わたりあえるような欧州の企業が育たない)墺州全域で営業する企業にとって
やはり通貨が共通である事は便利で、大きなコストと為替変動リスクの削減につながります。欧州でモノを買うと多くの言語で説明書などが書いてあります。
このように商品を全て共通化しているのです。
イギリスにしても産業界は基本的にユーロ加盟に賛成しています。
ブレア首相もユーロ加盟を推進しています。
イギリスはユーロ非加盟でうまく行っていますし、ブラウン蔵相も積極的でないので当面ユーロ加盟はないでしょう。が、ユーロ加盟国でも今更元に戻りたいとかいう話は聞いたこともありませんし、少なくとも私の住んでいる
国では、そういった主張をする政党もありません。


Posted by: のびい | May 04, 2005 at 02:39 AM

で、やっと本題に戻るのですが、基本的に欧州でも米国でも、中国はどんどん経済発展して、超大国になるであろう、という基本的な想定をしています。EUでは、15年後には中国の経済規模は日本に並ぶであろうと、そういう予測を前提にして対中政策を考えています。そもそも米国が、将来的に欧州と中国が超大国になるという可能性をはっきりと想定しています。アメリカの保守系の陣営でも、EUも拡大によって将来人口7億人になると想定しています。つまり米国の倍になるわけで、米国の経済規模を上回る可能性が大きい。ところが、日本に帰りますと、なんだか星条旗は永遠なれと申しましょうか、いつまで経っても米国が世界唯一の超大国で、世界を米国が牛耳り続けるという論調が大勢である。
まあ未来の事というのは、わかりませんから、そういう可能性も否定はできません。EUは統合に失敗して経済規模の割に世界的な影響力が少ないという
今の状況が続くかもしれませんし、中国は経済成長に途中でつまづいて国が分裂するかもしれません。ただ、そういう自分に都合のよい条件を仮定して
それに基づいて国の進路を考えるとというのは大変危険な事であると
思います。韓国は一人当たりGNP1万ドルの壁にぶつかりましたが、
中国がそれより前に壁にぶちあたるとしても、3千ドルで全体の経済規模は
日本と並んでしまうわけなのです。
台湾や香港を見ている人たちが、中国は3000ドルよりもポテンシャルが上だろう、という判断をすることはそんなにおかしい事ではないと思いますし。
馬車馬さんは土下座外交には反対と言うことですが、私は土下座した方が
得なのでしたら土下座しても良いだろうと思っています。
もちろん、なんでも言う事を聞くという事とは違いますよ。
また欧州の話に戻りますが、ドイツは歴史問題に関しては日本より遥かに
反省しています。ドイツ人の方が日本人より反省する心があるのでしょうか?
あるいは愛国心が欠けているため卑屈なのでしょうか?
そうではないでしょう。そうしなければ戦後、ドイツは生きられなかった。フランス、イギリス、など欧州の大国はみなナチスによって被害を
受けていますし、ユダヤ人がアメリカで相当の影響力を握っている事はご存知
の通りです。そういう国とつきあわなければいけない以上、徹底的に反省している
という態度をとらなければいけないかったのです。
ところが、日本にとって、中国は大国ではあるが社会主義陣営だったため、正面切っておつきあいをする必要はなく、韓国などは50年代、60年代などはアフリカなみのとるにたらない最貧国で全く無視しても問題なかった。(東南アジア諸国はどのみち欧州の植民地になっていたため、日本に対してそれほど反感を持たなかったのでしょう)その違いが今になって出てきているのではないでしょうか。
ドイツの常任理事国入りにフランスやイギリスは反対していないし、フランスなどはむしろ積極的に後押ししていますね。ところが中国は日本の常任理事国入りに猛反対しています。確かに中国人の態度を見ると異常とも思ってしまいますし、
中国の教育が原因にあると思います。しかしそういった状況を変えるには
矢張もうちょっと中国と仲良くする以外には仕方がないと思うんですね。
歴史問題とか靖国とかは、そういうのに思想的に入れ込んでいる人でなければ
日本にとって実害がなしに譲歩できるポイントだと思うんですが。
もうちょっと日本でも日本人の加害に重点をおいた教育をする、
その代わりに、中国でも、日本を敵視するような教育はやめてもらう。
中国を仮想敵国として全面対決する、、なんていうのは「尊王攘夷」とか「鬼畜米英」とかそういうのと同じで馬鹿げていると思います。
やっぱり日本は基本的に通商国家なので、お得意様には腰を低くする
ふりをして、しかし強かに生きていかなければなりません。
最近はだいぶん日本車が追い上げているようですが、
しばらく前は中国市場はVWの独壇場でした。
はっきり言ってVWなどは大した車ではありません。
日本車の方が品質、デザインともに上だと思います。
(VWに乗っている人ごめんなさい)
また、韓国で高速鉄道が開通しましたが、
これはフランスのTGVだそうですね。
日本の新幹線の方が明らかに実績があるのに。
私は日本の工業技術は世界一のものが多いので
欧州のように「囲い込み」的な発想をしなくても
シェアを保てるとは思っていますが、
韓国や中国が反日でなくなり、
また、アジア共通の工業規格のようなものが
できればもっと有利になるのでしょうね。そういう所は欧州を真似できると
思うのですが。
人の移動の自由化、通貨統合、人口比に基づいた
全体の意思決定、このようなものはアジアでは導入したら
ダメでしょうね。通貨統合はまあ韓国やシンガポールとなら絶対不可能ではないかもしれませんが。
なんだかダラダラ書きすぎました。申し訳ありません。


Posted by: のびい | May 04, 2005 at 04:04 AM

はじめてコメントします。数学や経済学などを取り上げた古い?エントリーにも
コメントしたいのですが、いずれ時間的余裕のあるときにさせてください。

私は、残念ながら、のびいさんの立場とは相容れません。
のびいさんの April 26 のコメントの時からそう感じていたのですが、May 4 の
コメントでそれをさらに強く感じたので、私の考えを述べたいと思います。

【EUについて】
EUの東方拡大は、東欧諸国にとっては利益ですが、西側にとっては負担です。
これを忘れないことが肝要。今すでにドイツ外相が矢面に立ってますね。
「EU」の取り組みを過大評価するのはとても危険です。
 ユーロについてミクロ経済での事象で利便性があるのは、のびいさんが述べて
ある通りですが、マクロ経済レベルでは、(これまでのところ)通貨統合は
EUの潜在力を阻害する要因に作用しています。ミクロ経済とマクロ経済がなぜ
連関しないのかは、経済学という学問の永遠のテーマですね。

【アメリカについて】
>現在でも、米国が最重要視しているのは、エネルギー資源がある地域であり、民主主義云々はお題目です。
これでは、反米論者がよく使う言い回しと同じになってしまいます。
 アメリカの外交戦略の中で、地下資源がある地域の優先順位が高くなるのは至極
当然です。だからといって、最優先順位だけを捉えて「お題目」だと結論づけてしまう
のは近視眼的です。(少なくともアメリカが考える)自由主義と民主主義理念を世界に
伝播するのがアメリカ外交の基本軸です。次の手順としてどの地域から取り組むかは、
他の要素(ex. 大量破壊兵器・核開発などアメリカが抱く、より高い危険性)を
加味して、優先順位を付けているのです。

【北朝鮮について】
>北朝鮮は放置してイラクやらロシア周辺をいじっているのを見れば明らかだと思いますが。
北朝鮮問題は、この7月8月に重大な局面を迎えると私は考えます。
 アメリカは、クリントン時代から現在に至るまで、北朝鮮に対して軍事オプションを
使うことにものすごく慎重です。それは理由があるからで、この状況もクリントン時代
から変わっていない。そこで第1期ブッシュ政権に入って中国の影響力を使うことを
考えたが、うまくいかなかった。反対に第2期政権では、(今のところ)中国・ロシア・
韓国の発言力を(無視できるほど)最小化した上で、北朝鮮に対して強硬策を
採ることにしたように見えます。

【中国について】
中国共産党一党独裁体制は、もう既に『崩壊プロセス』に入ったというのが私の
見方です。一方で私は、中国政体と中国経済とを区別し距離を置いて見ています。
 また中国経済の規模の増大が外交的発言力へとダイレクトに結び付くことに
消極的です。これは70年代、80年代を通して日本が自ら身をもって経験したことです。

【日本について】
>やっぱり日本は基本的に通商国家なので、お得意様には腰を低くするふりをして、
もはや日本を「通商国家」としてベネルクス諸国と同次元に並べて自国を捉える
視点は、過去のものに追いやったほうがよいと思います。「通商国家」論は資源が
ないことを起点としていますが、日本に資源はあるのです。それは、いくつかの
分野で日本だけがもっているコアとなる科学技術です。さらに日本の外交力を
後押ししているのが自衛隊の軍事力としての大きさ(規模+装備+アピール度)です。
 これだけをあげても日本という国は、EU内の中小国家群とは異なる性格を持った
国家に様変わりしています。

Posted by: じゅあん蜂 | May 04, 2005 at 11:59 PM

じゅあん蜂さん。
こんにちは。多少誤解があるようなので、レスします。

>EUについて
>EUの東方拡大は、東欧諸国にとっては利益ですが、西側にとっては負担です。
>これを忘れないことが肝要。今すでにドイツ外相が矢面に立ってますね。

今回のドイツ外相が矢面になっている問題は非EU諸国から入ってきた
人間の問題なので、その言い方は不正確ですが、
もちろんEU拡大を貧しい国に広げることにともなう負担というのはあります。
それをわかった上で東方拡大をしているのは政治的な意図もあるわけです。
私がEUの取り組みに言及したからと言って中国人などを日本に流入させろと
言っているわけではないことはもう書きましたが。。
それから、ドイツや日本が長期の不況になった、これはEU拡大より前の
冷戦崩壊後からの現象です。
日本から中国へ投資が流出したように、EUを拡大しなくても労働コストの
安い国に投資が行われるのは当然のことです。
問題をごちゃまぜにしない事が大切です。

米国についての認識ですが、私は基本的に米国に限らずどこの国も国益に基づいて行動するのが基本だと考えております。北朝鮮については最近核実験をする
という情報があり、また核兵器の拡散を示唆したというという話もありますね。
こういった事があるのだとすれば米国が力で介入する理由にはなるかもしれませんね。

中国について、共産党一党独裁体制が崩壊過程に入ったという根拠はなんですか?私自身は、中国はまだ貧しすぎ、その段階には早いのではないかと思っています。情報も検閲されているようですし。抗日デモが押さえ込まれている事をみてもまだ共産党のコントロールは健在に思われますがね。。

日本を通商国家と書いたのは少し私もよくなかったかもしれません。
日本は既に軍事大国と言えますし、近い将来、憲法も改正され、
より自由に自衛軍(?)を動かせるようになるでしょう。
安保理の常任理事国になるのも近そうですし。
しかし、日本と中国が対立して軍備を増強しあう事が日本の利益になるとは
思いませんが。冷戦時代、アメリカとソ連がどちらも軍事費の負担に苦しんでいたのは記憶に新しいところです。
レーガン時代、クリントン時代、そして現在のアメリカの経済の状況をみれば、
過大な軍事費が経済の足を引っ張ることは殆ど自明と考えます。
私はそれを望まないということです。

Posted by: のびい | May 05, 2005 at 02:39 AM

Neonさん、コメントありがとうございます。いやぁ、これを読むと北朝鮮は資源の宝庫ということになりますね。勉強になりました(ありがとうございます)。それだと、ただで中韓にくれてやるよりも北朝鮮でひと悶着あって多国籍軍(国連軍でも良いですが、まぁ中国がいるから無理でしょう)でも駐留させておいたほうがいいような気がしますね。その方が日本の取り分が増えそうです。

・・・などということを考えてしまうくらい、この資源は南北朝鮮にとってあまり利益をもたらさないような気がしますね・・・(少なくとも、短期的には)。

Posted by: 馬車馬 | May 05, 2005 at 07:34 AM

のびいさん、コメントありがとうございます。

まずEUの件ですが、ユーロ域内では言語の壁や国境の壁は存在しない、というのは面白いですね。私はそういう認識を全く持っていなかったので、勉強になりました。ただ、理論上EUが統一通貨圏で成立するためには、「隣の国の隣町」への人口移動が柔軟だというだけではなく、はるか遠くへの移住も厭わない人も一定数必要になります。これは純粋に好奇心で伺うのですが、職があるならはるか北国への移住をも厭わない人たちというのはヨーロッパには当たり前にいるのでしょうか?

それから中国ですが、日本製品の消費地として重要なのは一人当たりGDPではないでしょうか。貧乏人向けの廉価品は既に日本の得意分野ではありませんから。

土下座外交ですが、私も100%完全に土下座外交を否定するつもりはありません。ただし、土下座するからにはそれは徹底的に高値で売りつけるべきだと考えています。過去の経緯から、現状中韓は日本の土下座を安く見すぎており、彼らが日本の謝罪というのはそう簡単には得られるものではないということを認識するまでは強面外交を続けざるをえないだろう、というのが趣旨です。

友好関係についてですが、私はいつぞやの極東ブログで取り上げられていた誰かさんの見解と同じく、戦略的用件が友好関係を作るのであり、その逆ではないと思っています(そう見えることがあるのは、因果関係を逆転してとらえる錯覚)。

米中どちらを評価するかですが、もちろん中国のポテンシャルを過小評価することは避けねばなりません。しかし、じゃぁ八方美人的にアメリカにも中国にも擦り寄ることが可能か、というとそうでもないわけで(それだと韓国の醜態の二の舞になりかねません)。どちらかを選択せねばならないとしたら、どうか?という辺りが難しいのではなかろうかと思います。

それと、最後のコメントで軍事費の増大するような選択は望ましくない、という点には私も同感です。難しいのは、相手が軍拡を始めたらこちらも軍拡で対抗する以外には選択肢が無くなるという点です。そして、中国は既に軍拡を始めてしまっており、日本の対応ひとつでこの政策が変わる可能性はゼロに等しいでしょう(日本よりも対米、対台湾の意味合いが強いのでしょうし)。そうすると、望ましい政策とは全く別次元で日本の政策を決めざるを得ない状況は想定しておく必要があるようにも思います。

Posted by: 馬車馬 | May 05, 2005 at 08:34 AM

じゅあん蜂さん、コメントありがとうございます。

ドイツ外相の件というのは私は恥ずかしながら全く存じませんで、のびいさんとのやりとりから勉強させていただこうと思います。

ひとつ質問なのですが、アメリカが北朝鮮に対して軍事オプションを使用することに消極的であり続けた理由とはなんなのでしょうか?やはり中国との兼ね合いでしょうか?

それから、日本は軍事的な見地からも十分有利な状況にいる、という認識には私も賛成です。ただ、本文でも書いたとおり、この有利な状況が必ずしも日本の交渉力の強化には直結しない辺りがなんとももどかしい気がしますね。

Posted by: 馬車馬 | May 05, 2005 at 08:42 AM

あ、それから、私がインテリ層の一員でしかも「トップレベル」というのはいくらなんでも買いかぶりです。私はしがない一社会人に過ぎませんので、そういう過分な言葉を頂くとなんだか体が痒くなってしまいます(笑)。

Posted by: 馬車馬 | May 05, 2005 at 08:45 AM

馬車馬さん、コメントありがとうございます。
このブログを読んでますと新聞記事を書いている人なんかよりも遥かに頭の回転がよく深く考えていらっしゃり、大変刺激になります。

ドイツのフィッシャー外相の件は、ウクライナなどに対してビザの発給を緩和したので国内に犯罪者・売春婦などが流入したと非難されていることです。
これは日本で中国人が犯罪をおこして問題になっているのと
同じ構図です。ウクライナはEUに入りたがってますが、予見できる
将来には無理です。人口が多過ぎ、所得水準が低すぎます。それに、ウクライナを加盟させるとEUとロシアとの関係が悪化します。
EUとロシアとは経済的に補完関係にあります。ロシアのエネルギー資源をEUが買い、またEUがロシアに投資する。ロシアの持っているエネルギー資源と軍事力、そそして政治力はかなり大きい力です。ロシアとの関係を損なってまてウクライナを加盟させる意味はありません。バルカン諸国の方が先でしょう。

EU内での労働力の移動に関してですが、ご指摘の通り、言葉の壁という問題は、
全くないとまでは言えません。ドイツやオーストリアの企業に東欧出身者が働いている事は珍しくありませんが、出世するためにはやはりドイツ語が不完全だと難しいようです。ロンドンにあるような多国籍企業はもう少しオープンでネイティブスピーカーでなくても出世できるようですね。まあ一部のエリートですけど。
外国に行ってできる仕事は、母国にいるよりワンランク落ちる
場合が多いでしょう(もちろん貧しい国から行けば収入面では多い場合もあり)。
ポーランドのような失業だらけの国からイギリスに介護の仕事をしに行ったり、そういう話はあります。でも、かつてヨーロッパからアメリカに
移民が流出したような大規模な移動は起こっていません。
そのぶん、EU加盟後に小国に外国企業がどんどん入ってきて、
各国の首都を歩くと中心街に出店している店はどこでも同じような
チェーン店だったりするという現象はありますね。そういう意味では一体化を
感じます。
北欧の事情はわからないのですが、鹿児島から仙台や札幌に仕事を探しに
行く人は少なく、福岡や関東、関西が多いのと同様ではないかと
思っています。イタリア南部からストックホルムに職探しに行くというのは相当レアケースでしょう(笑)。
ですから馬車馬さんのおっしゃるように労働力の移動に関しては、一応自由は保障されているけれども、不完全だとは言えます。
そういった点が今のユーロ圏経済の低迷の原因でしょうか?
ユーロが出来る前は、景気サイクルが違う、例えばアイルランドのような過熱気味の経済と、ドイツのような低空飛行の経済を一緒の通貨にしたらどうやって公定歩合決めるんだろうと思っていたのですが、今は見事にドイツと同じ景気サイクル(笑)になってしまいました。ECBももう少し利下げしても良いと思うのですが。
今の欧州の失業は日本よりひどいですからね。
実際に加盟国ではユーロ導入時に便乗値上げが起こったことなどから、否定的な評価も多いです。が、いずれにしても今更戻せないので、このまま行くでしょう。デンマークや英国はともかくとして、中東欧の旧共産圏諸国はユーロに入りたがっているので5年後くらいには更に拡大されます。東欧人は独仏英等と同じ欧州人であると思いたいという心理がありますので純粋に経済的利害だけで決まるわけでもありません。この辺は日本人が自分より劣ったアジアの国と一緒になりたくないと思いがちなのと裏返しの心理です。それ以外に投資の受入国としては為替レートが固定されるというのは有利になります。中国が米ドルに人民元を固定させている意図と同じことです。

が、アジア単一通貨は少なくとも現時点では妄想でしょう。
ユーロの発足はまた、ドルの覇権を崩すという政治的な目的もありました。。
まだ不完全ですが、各国の通貨準備はある程度ユーロにもシフトしています。
現在ユーロ圏経済は米国の7割程度の規模ですが将来的にユーロ圏が更に拡大していけばドルと対等の基軸通貨になる可能性もあります。しかし経済水準がアジアでは比較的近い日韓で統一通貨を仮に作ったとしても、それが世界3大基軸通貨になり得るかというと、、なりません。人民元と一緒にというのは無理がありすぎると考えます。万が一統合した場合、中国が経済発展するにしたがって
不当に円が高くなってしまいますよね。大体10%近い速度で成長している経済と日本を一緒にしたらどういう金融政策をするんでしょうか。
人民元がゆるやかに上昇してその格差が縮まるべきでしょう。

韓国との間で労働力の移動も、例え自由化しても欧州に比べて起こりにくいでしょうね。子供の頃から日本語を勉強しているわけではありませんし、日本語は欧州の主要言語に比べると難しい。まして韓国は反日的な考えが一般的にありますから。

EUもここまで来る前には長い歴史があり、相互理解を深める
時間もありました。まだ東アジアはそういう取り組みをする段階で、
これだけお互いが反感を持ちあっている中ですぐに統合を深める
なんていうことは難しいかと思います。
ただ、松下とかソニーとかそういう大きな会社は既に相当中国人や
韓国人を入れているようで、グローバルな展開を考えているからだと
思います。

市場としての中国は、まだいくらでも人間がいますので、
当分は低賃金の生産基地としての拡大は続くでしょう。
とすると、工作機械などの輸出は続くでしょう(この分野では日本が世界一)。また、一人当たりGDPが低いから高級品がダメかというとそうではなくて、
今の中国の発展の仕方は極端に貧富の差が激しいので、上海周辺では豪邸が建てられバンバン売れている。アフリカ並みの貧民が田舎に沢山いる一方で、中流から富裕層に入る人々はこれからどんどん増えて行くということだと思います。

中国とのつきあい方についてですが、おっしゃるような事もわかります。
強面外交も時には必要かと思います。
しかし、今の状況を見てますと、根本的に何か日本の目的、利害を
貫くために中国に対して強く当たっているのだという戦略性が感じられない
のですが、私の理解が足りないのでしょうか。
中国にとっては現在のような貧富の格差が拡大した状況で
国をまとめるには、外部に敵を作るのが手っ取り早いのだろうとは
思います。そういう意味で彼らの側ではちゃんと目的にかなっている。
ああいうのはやめさせなくてはいけませんね。
しかし日本にとって中国と争っている問題は重要性が低い問題のように思えます。最近になってやっと人民元を柔軟化させるという事で米国と
欧州が共通で圧力かけてますね。そういう目的がはっきりした圧力は良いです。
しかし靖国を強行すると何か日本に利益があるのかと。。

日本は明らかに大国であり、
憲法改正して自衛隊が自由に動けるようにすることや、
安保理の常任理事国入りもむしろ当然でしょう。
しかしそういった時は、むしろ周囲の国に対して腰を低くする必要も
あるのでは。恐らく日本人は自分では感じていないかも
しれませんが、周囲からは相当脅威の目で見られているように思います。
確かに戦後60年間は平和的にやっているので日本人から見ると
勘弁してくれという感じですが、
中国なんかでは昔のことを徹底的に教え込まれているわけで、
脅威に思うのは当然のことです。
逆に日本人はそのへんの歴史には疎いんでなんでそうなっているのか
さっぱりわからない。中国は野蛮、韓国はアホだという印象が強まるばかりです。
これは問題です。
EUの話に戻りますが、ああいうものを作った事によって、
もうドイツは領土回復を諦めた、という事で周囲の国に安心感を与えています。
だからアジア共同体という事にはなりませんが安心感を与える事は重要でしょう。
ところで、近々ITER(熱核融合実験炉)問題で日欧が合意するという事ですが、私はITERはフランスへ、その変わりEUは中国への武器輸出は当面凍結へ、という事で落とし所がはかられると思っています。つまりEUは中国への武器輸出というカードをうまく使っていくだろうということです。欧州人はかなり嫌らしいです。
ITERは、エネルギー、そして核技術という国家の安全保障で一番重要な所に関わって来ますから、欧州としてはどうしてもとりたいプロジェクトです。
石油をアメリカが押さえている以上はこういったものはどうしても欧州が押さえようとするはずです。

私は確かに親米的な考えの持ち主ではないかもしれませんが、日本にとって一番重要なのはやはり日米関係であると思っています。経済的にも、軍事的にも文化的にも圧倒的にアメリカに依存していて、これを切るというような事は到底考えられない。アメリカを切って中国につく、などという事は100%考えられません。
アメリカの傘下にいる中で中国にも気を使う、という程度に留まります。
しかし、アメリカのCIAだったかの報告書で、いずれは日本はアメリカの影響下から、中国の影響下に移行するだろうなどと予測されている事を読んで愕然とした事があります。遠い将来には、そうなる可能性も、決して否定できないと思っています。
これまで、世界的な覇権国家になった国というのは、常に科学技術の面でも最高水準にあったわけですね。
イギリスしかり、アメリカしかり、覇権国家になろうとしてこけたドイツしかりです。
その点、中国はただ図体がでかいだけ、現在ではその図体すら
でかくなりきっていません。しかし、本当に図体がでかくなった時に、
中国にないもの、つまり最高水準の科学技術をもった国が隣にある。
これを足せば世界的な覇権国家になり得るわけなんですね。
じゅあん蜂さんのおっしゃる事を読んでいて感じたこと。
かつては、日本人の理想の国はスイスだなどと言っていた時代もありました。
軍事的には中立的で、小さいが、経済的に豊かな国。
しかし、今は日本人の意識はそうじゃないんじゃないだろうか。
ドイツもそうですが、再び大国意識が芽生えてきているように思います。
日常的な生活者レベルの話でいうと、貧しい国と一緒にやっていきたくないという
感情は確かにあるんでしょうが、ドイツに関して言ってもドイツの大企業は広がったEUの中で東欧の企業をどんどん傘下に収めてますし、国際政治でのドイツの影響力は冷戦崩壊後増大する一方です。つまり、一般庶民に利益はなくても、政財界の指導者層には魅力のある選択肢というのもあるんですね。

現在は確かに米国が経済的にも軍事的にも最重要なパートナーで、
まともな人が考えれば米国追随というのは当然の選択なんですね。
しかし、20年後にどうだろうかとなるとまた別の話になるかもしれません。
私はいつか日本の指導層が再び「大東亜共栄圏」を目指して
中国と手を組もうとする日が来る可能性も決して排除できないかと。
現在の中国共産党にはアレルギーがあるかもしれませんが、
果たして20年後にはどういった体制になっているか、韓国などの例をみても、もう少しは民主化されているかもしれませんし、
(中国でも昔あったような個人崇拝はいつのまにかなくなりました)
中国側が日本に歩み寄ろうという態度が
出てくれば日本人の意識も大分変わるでしょうね。
中国だけでなく、アメリカが日本に対してどういう態度をとるのかも
政権が変わればわかりません。
クリントンの方が実は米国の世界戦略としては巧妙であったと思っています。
明らかに経済は好調でしたし、現在の方が世界で反米意識が広がっている
地域が増えています。
ただ、中国にしても欠けているものはエネルギーと食料なわけです。
そういう事を考えれば日中同盟するという選択肢はそれだけでは
十分ではなく、もっと別の地域を巻き込む必要があります。
米国はとりあえず食料と石油を押さえているのでこれがなくなったら
日本人は生きていけませから米国に逆らうことはできませんね。

いずれにしても日本という国は微妙な場所にあって、
米国や欧州諸国のような居場所がはっきりしている国とは
全然違う、難しいかじ取りを迫られますね。
中途半端に大国なだけに選択肢が複数あるように思えます。
韓国もやはり微妙な立場ですが、今の大統領は熟慮を
する前に動き出してしまっているという感じがします。
あの国はもし日中が接近した場合には欧州でのベネルクスのような
ポジションが棚ボタで転がり込んでくる可能性もあるかも
しれませんが、それまでは黙ってじっとしているのが
良いと思えるのですけれども。

Posted by: のびい | May 05, 2005 at 09:47 PM

以前の項を読んでいまして馬車馬さんがイギリスで修士をとられた事を読みまして、欧州での事情をご存知ないと書いたのは早とちりだった事に気がつきました。申し訳ありません。
イギリスは欧州統合に最も懐疑的な国なので、マスコミの論調も批判的なものが多いと思います。今年の後半はイギリスが議長国ですし、今日の選挙では労働党の勝利が確実視されていますので、政府は親EUキャンペーンをするでしょう。その効果がどの程度あるのか。今年は各国で欧州憲法の国民投票があります。今年の末にフランスでどうなるかが一つの山、イギリスは一番最後にやるようですので、その時に他の国が全てYESだったら、イギリス人はどういう判断を下すのか、大変興味深いです。

Posted by: のびい | May 05, 2005 at 11:25 PM

馬車馬さん、さっそくのご返事ありがとうございます。
馬車馬さんの質問:
>アメリカが北朝鮮に対して軍事オプションを使用することに消極的であり続けた理由とはなんなのでしょうか?
北朝鮮からの反撃で、38度休戦ラインに張り付いている在韓米軍の陸軍歩兵部隊が
犠牲になるからですね。それと、中距離ミサイル攻撃でソウルに甚大な被害が出る
からです。ソウルは、韓国の全人口の4分の1(約1000万人)が集中しているにも
かかわらず、38度休戦ラインから近すぎるんですわ(最短で30km!)。
 「ソウルを火の海にしてやる」というのは単なる脅しではなく、現実的な危機
なんですね。米軍基地+ソウル攻撃用のミサイルサイトが38度ラインのすぐ北側に
うじゃうじゃあるわけです。
 もし、アメリカが北朝鮮の核施設等に軍事作戦を実施するには、同時に、北朝鮮の
反撃能力を完全に無力化する必要があって、これが軍事技術的に簡単なことではない。
それでアメリカが慎重にならざるをえないのですが、北朝鮮の現体制が壊れると
中国政府にとってまずいこともバレてしまう、そういう中国の弱みを北朝鮮に
握られているから、中国がアメリカにプレッシャーをかけるのだというのも、よく囁かれる噂です。

 それと、94年危機のときは、韓国政府がアメリカに(民族の悲劇だとか何とか
大げさな)「泣き」の交渉が激しかったと聞いています。あの時はまだ、アメリカ政府の
中にも、韓国の泣きに同情する人たちがいたのでしょう。

 こういうコメントばかりしてると、なにか㊨と思われたりするのかな(笑。
私のプロフィールを簡単に紹介すると、父親は元自衛官。自分は国レベルの政策を
考える大学院に進学して、そこには人事院付き出向扱いで三自衛隊幹部の
人達も来ていて、一緒に机を並べて勉強した経験があるので、見ている視点が
違うのかもしれません。

Posted by: じゅあん蜂 | May 06, 2005 at 01:49 AM

のびいさん、こんにちわ。
>>EUの東方拡大は、東欧諸国にとっては利益ですが、西側にとっては負担です。
>>これを忘れないことが肝要。今すでにドイツ外相が矢面に立ってますね。

>今回のドイツ外相が矢面になっている問題は非EU諸国から入ってきた
>人間の問題なので、その言い方は不正確ですが、

私は、今回のドイツ外相非難の件を
 「西側からいいように砦にされ、問題が起きたときには矢面に立たされる」
そういう役割を担わされたドイツの近未来の姿を投射して見ているのです。
これには前提知識があって、EU拡大交渉の現場を取材したドキュメンタリー
番組(確か、制作はデンマークのテレビ局、日本ではNHK-BSが放送)を
見まして、ヨーロッパでも反響が大きかったそうですが、ここでも問題解決に
あたり泥を被る役回りをしたドイツが印象的だったからです。

>中国について、共産党一党独裁体制が崩壊過程に入ったという根拠はなんですか?
>抗日デモが押さえ込まれている事をみてもまだ共産党のコントロールは健在に思われますがね。。

4月16日の上海デモで極大化するまでは、共産党管理下のメディアが反日を
煽りたてる報道をし、デモが暴動化すると一転して、同じメディアが日中友好を
呼びかける報道をする、これはもう世紀末的異常さでしょう。

 ついでですが、イギリス総選挙について事前の世論調査で大勢が判明した
からでしょうか、リベラル派の殿堂ともいうべきあの「ガーディアン」から驚きの
評論が May 4 付けで載りました。

http://www.guardian.co.uk/comment/story/0,3604,1475994,00.html
 「もしかすると、ネオコンの中東政策は正しいのかもしれない」
 「ブッシュを評価するときに、我々はリベラルの偏見で盲目になるべきではない」
By Max Hastings
Wednesday May 4, 2005
The Guardian

 一方では、プーチン露大統領は、先日の年次教書演説で「民主主義」を23回も
連呼し(いつから演説までブッシュ流にしたの?笑)、4月中旬から畳み掛ける
ように日本に対して Love Letter となる外交メッセージを送ってきています。
こういう国際政治情勢の大きな変化はすべて連関しているというのが私の
見方であり、同じ延長線上に、私は中国政体の崩壊を推測するのです。

Posted by: じゅあん蜂 | May 06, 2005 at 01:54 AM

楽しく?読ませていただきました。政治的な面の議論が既に深いので、ここは竹島の軍事的価値について。

地形的に考えて、レーダーサイトおよび対潜拠点(ソナーによる海中監視・対潜ヘリ用の基地)として使えること、近隣の領空・領海を主張する根拠に利用できる点ぐらいでしょうか。

また、日本が対北向けのミサイル迎撃システムを導入するなら、位置的に早期発見・迎撃に役立つ可能性もあります。

平時の軍事行動は他国の動静を監視する情報収集に集約されますから、その神経系となるレーダーサイトが不穏な動きのあるところ(北)のより近くにあるのは、純軍事的にはうれしいでしょうね。

Posted by: じょっぱり | May 06, 2005 at 08:36 AM

じゅあん蜂さん、こんにちは。

そういえば、昔の彼女の父上が自衛官でした。。

それはさておき、ガーディアンの記事は、やはり日付から考えて、労働党への援護射撃なのかなと感じましたが、選挙の結果は勝っても議席を減らしたということで、まず大方の予想通りでしょうか。

今、一番気になっているのはやはり北朝鮮の動きです。
以前はアメリカは北朝鮮に介入してもあまり益がないので放置するだろうと
思っていましたが、核実験の兆候が云々の話が出てきて、
これはアメリカが介入するぞという意思表示なのか?
あるいはそう思わせて中国、韓国にプレッシャーをかけているだけなんでしょうか。

いずれにしても北朝鮮情勢が気になるこの頃です。

Posted by: のびい | May 08, 2005 at 02:27 AM

馬車馬さん
ユーロの件なんですが、経済学的な最適通貨圏の議論というのはあると
思うのですが、例えば、同じ国の中で生産性の格差や経済水準、失業率が均一でない場合も事実あるわけですが(統一後のドイツといわず、
例えばイタリアの南北格差など)
こういった場合もやはり実は通貨を分離すべきなんでしょうか。
それから、全盛期の大英帝国は、
英国本土以外は別の通貨を使用していたのですか?
そうでないとするならば労働力は自由に移動していたのでしょうか。
多文化、他言語という意味では、規模は小さいですが、
ハプスブルク帝国といったものもありました。
また、中国においても、比較的最近まで労働力の移動は厳しく制限されて
ましたよね。今でも完全に自由ではないはずです。
そういった意味からいうとユーロだけが例外的で不自然に見えるとすれば、それは政治統合より先に通貨を統合してしまったというその順番が歴史上初めてだからではないでしょうか。
だからこれからどの程度続いていくどうかは政治統合の行方に大きく関係してきます。ただ、経済が危機的な状況になってしまうと、馬車馬さんがおっしゃるように、離脱国が出てくる可能性は否定できません。
特に独立志向の強い英国ではEUというのは純粋に経済的なメリットがあるから入っているんだという受け止め方がされていたと思います。かつて英国病の時代にはやむなく入ったわけですが、実は政治的な要素が強いという事が最近の段階になってわかってきて、一方で英国経済は欧州で最も好調、これから脱退の方向に行くか、それとも統合にひきずられていくのか興味深いです。ドイツが「泥をかぶって」いる件でもそうですが、歴史的な要因というのは意外に根が深いものだと思います。
ドイツの場合、どんな犠牲を払ってでも東ドイツを統合し、東欧諸国をEUに組み入れていこうとする。スイスなどにしても時代錯誤と思われるほど中立・独立にこだわる。そういう意味からすると、イギリスはやはりEUから離脱する方向に
行くと考えるのが妥当かもしれません。

馬車馬さんの「EUの崩壊」、および、じゅあん蜂さんの「中国共産党の崩壊」が実現すると、21世紀の世界は全然違ったものになるでしょうね。EUの場合はもともとバラバラなものをまとめる過程ですが、中国の場合は、ひょっとしたら分裂するという可能性もあるようで、どうなることやらさっぱりわかりません。


Posted by: のびい | May 08, 2005 at 04:39 PM

漁業権の話で、既に李承晩ラインの前例があります。拿捕だけでなく、死傷者が出ています。また人質にされかねません。
それから交渉で丸く治めよう。そういう気持ちが日本人にはありますが、国際紛争では無理です。
相手国が求めるものを理解して、そして交渉しないと話がまとまらないとか。相手が納得しそうな落しどころやこちらの納得いく結果を探すなんて、元の前提条件が違うので無理です。竹島なんて言いがかりですから。
それから韓国人と交渉する時、譲歩はするものではありません。譲歩の時点で舐められてしまいます。韓国人は勝ったと思います。
契約の概念がなかった国ですから、約束も守られるとは限りません。事実、日韓基本条約を反故にしようとしていますね。日本への請求権がないのに、文句どころか裁判までしていますね。そういう国なんです。
悪い言い方なんですが。李氏朝鮮王朝時代に戻ってもらいましょう。生かさず殺さずです。日本は関わらない。これが一番。

Posted by: taka | May 09, 2005 at 10:55 AM

のびいさん、じょあん蜂さん、じょっぱりさん、takaさん、コメントありがとうございます。

数日ネットを離れておりまして、お返事することがかないませんでした。ごめんなさい。これから頂いたコメントに目を通して少しずつリプライをしていく予定です(休み明けでどたばたしておりまして、少し遅れるかもしれません。すみません)。

しかし、どたばたしているときに限って下調べが必要なネタばかり思いつくもので、更新がすっかり遅れ気味です。今週末には何とか次(韓国ネタとはかけ離れたネタになりますが)を書きたいのですが。

Posted by: 馬車馬 | May 10, 2005 at 08:52 AM

北が崩壊したら、在日韓国朝鮮の人達の扱いをどうするのだろうね。今や朝鮮戦争の混乱で渡って来た人達がかなりの割合だし、戦争が終わったら帰すはずだったけど、それは無理なのだろうか。徴用で来て残っている人は全体の10数%ぐらい。(民潭調べでさえこの数字)
日本は難民を受け入れていないと言うが、朝鮮戦争で韓国からかなりの数を受け入れた。ただ難民認定していないだけ。一時受け入れでいつかれたようなもの。

民主は脱北者を受け入れようとしている。これは治安の面から、スパイ防止の面からもまずい。韓国は北の国民は韓国民と規定しているし、言葉や生活の面からも受け入れるべきなのだが。
移民は不法合法ともに、英国ではイスラム、アジア系移民が摩擦の火種になっているし、ドイツには東欧系、トルコ系。スペインにはアフリカから。一度受け入れたら摩擦になるのはわかりきっている。

北の崩壊時にはどこも難民を受け入れず、朝鮮統一はせずに国連統治領とするのが現実的か。それともロシアや中国に難民受け入れ地を作るか。(その時は結局日本もお金を出すのか)

Posted by: taka | May 10, 2005 at 10:36 AM

のびいさん、コメントが遅れてごめんなさい。丸々3週間放置したエントリーを何とか書き上げてしまいたかったもので・・・

ドイツ外相の件とEU圏内の労働事情、大変勉強になりました。私はイギリスにいたといってもずっと図書館に引きこもっていただけですので、ヨーロッパの事情などは全く分からないんです。

なお、このような労働力移動の不完全性は景気の低迷とは特に関係ないと思います。これは統一通貨圏が成立するための条件です。統一通貨圏では金融政策が使えないため、圏内の景気サイクルがある程度連動しないと、一部地域での景気過熱や不景気を放置せざるを得なくなったりしますので。労働力が自由に移動することで、景気変動が収斂していくわけですね。(なお、財政政策はご存知の通りpactがあるのでこれまた自由に使えません。その理由については割愛します)

なお、同じ国でも景気サイクルは違うんじゃないのか、というのはおっしゃるとおりで、日本の人口動態をみても労働力の移動は必ずしも活発ではありません。その結果、北海道などでは慢性的に不景気が続いていたりという問題が起こるわけですね。ここからは教科書の議論ではなく私見ですが、こういう国内格差を是正しているのが財政政策だと思うわけです。地域格差があっても、景気のいい地域から税を吸い上げ、景気の悪い地域にカネをまくことで、それをある程度是正することが出来るだろうと。EUにそれができるかというと、多分無理だろう、と思うわけです。イタリアのあの南北問題を見ていると。

アジアについては・・・労働力の移動が難しすぎるでしょうね。大体インドネシアがひとつの国だというのがそもそも間違っているような気もするのです。

中国についてですが、私は個人的には最近の日本政府のやり方にはそれなりの戦略性を感じています。強面外交といいながら、北朝鮮に対して一定以上の強硬策に出ないのもいいな、と。あの国をあれ以上絞っても何も出ませんからね。靖国については、既に中国の国内問題と化している部分があるので、むしろ「~してくれたら靖国参拝を止めてもいいよ」という、逆のカードとして使用可能になっているようにも思えます。カードであるなら、ただでくれてやる必要も無かろうと。それなりに頭を低くすることは大切だと思いますが、そのことに隣国が感謝の念を抱いてくれないと意味が無いと思うわけです。本当は中国の首脳が代わった今こそ柔軟外交のチャンスなんですが、江沢民時代の対応を誤ったせいで「遅れてきた強面外交」を演出せざるを得ないのかな、と。

とりあえず、中国が強国となるのは20年以上先の話ですから、まず今は交渉の土台づくり(互いの利害関係の確認と互いの交渉カードの確認)をやっておけばいいのかな、と思うわけです。今すぐ仲良くならなくてもいいだろうと。

イギリスがどう判断するか、面白いところですね。私が友人に聞いた感じでは全体的に否定的な意見が多かったように思います。

Posted by: 馬車馬 | May 15, 2005 at 03:57 AM

じゅあん蜂さん、コメントありがとうございます。コメントが遅れてごめんなさい。

30kmですか。新宿横浜間より短いというか、川崎から皇居狙うようなもんだというか。よく今まで遷都もせずにやってきましたね・・・(やろうとはしたのでしょうが、ここまでぐだぐだなまま引っ張ってきたというのはびっくりですね。まぁ韓国らしいとはおもいますが)。最近トランスフォーメーションで米軍が韓国から撤兵するのもそれが理由でしょうか。私の立場からは「経済制裁は色々と難しいだろうなぁ」とは思うのですが、軍事制裁もなかなかどうして難しいもののようですね。(そう考えると、次々と積極的に軍事的・経済的なアクションを実行に移すアメリカという国はやっぱりすごいなぁ(良くも悪くも)と思うことはありますね)

軍事政策や国際関係論系の大学院なのでしょうか、私が普通に暮らしていたら絶対にお目にかかれない方とお話できるというのはやはり面白いですね。今後ともよろしくお願いします。

Posted by: 馬車馬 | May 15, 2005 at 04:12 AM

じょっぱりさん、コメントありがとうございます。

なるほど、各種偵察用としては用途あり、と。やはり李承晩時代にへたれて放置したのはもったいなかったんでしょうか(笑)。ただ、素人には韓国の駆逐艦の横っ腹にトマホークぶち込むほどの(日本がトマホーク持ってるかどうかは知りませんが)メリットではなさそうにも思えますね・・・うーん。

Posted by: 馬車馬 | May 15, 2005 at 04:19 AM

のびいさん、
書き忘れましたが大英帝国の通貨というのはそういえばよく知りません。常識的には同一通貨の共用はありえないところですが、一方で「一方の国の金融政策執行能力に著しい問題がある場合はそれでも自国通貨を放棄したほうが良い」という議論があったように思います。この場合、どちらに当てはまるのでしょうね・・・どちらにせよ、のびいさんのおっしゃるとおり、財政政策を含めた政治統合の行方がEUの帰趨を握っているのだと思います。

Posted by: 馬車馬 | May 15, 2005 at 04:23 AM

takaさん、コメントありがとうございます。

確かに、相手がやる気満々であるなら、こちらが交渉で丸く治めようとするのはあまり意味が無いですよね。ただ、相手が契約の概念を持っていようがいまいが、それに関係なく言うことを聞いてもらうためにアメとムチの交渉戦略があるわけです。まぁ、かかわらないですむならら楽なんですけど、それで済ませるには近すぎるんですよね、あの国は・・・

これは別稿で書こうと思うのですが、移民を前提とした社会システムを構築する前になし崩し的に移民受け入れをするのは私も反対です。ただ、最近の流れから行って、ある程度の受け入れは政治的に避けがたい流れになっているようにも見えるんですよね・・・モンゴルとかやる気満々だし。アメリカも積極的です。まぁ、他国からの援助を当て込んでやる気満々で難民キャンプの準備を進めているモンゴルに期待するということで(笑)。

Posted by: 馬車馬 | May 15, 2005 at 04:43 AM

移民政策はですね、英国の実際を生で見てるとちょっとどころか大いに不安です。暴動と犯罪を抑え込めるか。それと日本の場合冷徹になって強制送還できるのか?邪魔する人権団体も抑え込めるか?労働者の受け入れはいいが、移民はやめてもらいたい。
経団連が移民を言うのは、移民で消費を増やせるという思惑があるのだけど、他国の例と日本人のように消費するか?という事から疑問が残る。
先のクルド人難民の例も叩けばほこりが出る状態で、マスコミの報道の仕方も政府側が悪いかのよう。都合の悪い事は報道なし。他国でだめでも、日本なら騒げば無理が通るか試しているかのよう。
脱北者のキャンプは期待するしかないですね。

Posted by: taka | May 16, 2005 at 10:07 PM

馬車馬さん

丁寧かつ的確なお返事をありがとうございます。
ただし私が不勉強なためか、一点だけひっかかるところがありました。
それは、以下の文章についてです。

>日本の人口動態をみても労働力の移動は必ずしも活発ではありません。その結
>果、北海道などでは慢性的に不景気が続いていたりという問題が起こるわけで
>すね。

例えばアイルランドは、かつてほどの高成長ではないまでも、ユーロ圏の中では
経済成長率が高く、ユーロになって低金利になったことから不動産投資が
活発化し、不動産バブルの傾向があるそうです。
普通なら、そういう状況では利上げをするわけですが、他の国、例えばイタリア、オランダなどが深刻な景気低迷に陥っている状況なので、ECBは利上げはできません。ところでかつては移民の大輸出国だったアイルランドには、現在ではむしろ外国から職を求めて人が入ってくる状況になっているようです。が、もし更に
労働力が流入したとすると、アイルランドは不況になるでしょうか。
私の直感的な考えでは住宅不足から、不動産市場は更に値上がりし、
人口が増えるので個人消費は増加し、賃金の上昇が抑制されるため、
企業業績も悪化しません。むしろ労働力が流入してこない時よりも
好況になると思います。
逆に不況な地域、例えば旧東独の若者が職がないという理由で
脱出して外国、例えばイギリスなりアイルランド、で職を得たところで、旧東独地域は少しでも景気がよくなるでしょうか。
ドイツ政府が失業保険の支払い負担が減るという事はあるかもしれませんが、
若者が抜けた町は、スーパーマーケットにしても床屋にしても
確実に売り上げは落ちるでしょう。

日本に話を戻しても、例えば室蘭とか夕張とか、構造的不況に陥った
地域から若者がどんどん流出したところで、その地域の景気が東京などに
近づくわけではありませんし、札幌や東京の人口が増えると不景気になりやすい
わけでもありません。高度成長期の事を考えるとわかりやすいですが、
むしろ逆ではないでしょうか。

そういうわけで、労働力の移動が存在すれば、確かに失業率の平準化には
役立つと思うのですが、景気を一様化させて金融政策をとりやすくさせる、
というのはなんだかピンとこなかったのですが。

財政による不況地域へのてこ入れに関してEUが弱いというのはおっしゃる通りだと思います。でも、インフラが欠けていて整備する必要が高いのは、不況が激しいイタリアではなくて、高成長だがまだ貧しい、かつての
壁から東にかけてなんですよね。
ベルリン>ドレスデン>プラハ>ウィーンと車で走ろうとしたら、
まだ高速道路がつながっていないのであちこちで下の道を通らなければなりません。西欧では、もっと小さい都市の間ですら網の目のように高速道路が
張り巡らされています。
ブリュッセルは少しは金を出しているようですが、まだまだ不十分です。

Posted by: のびい | May 20, 2005 at 03:30 AM

そういえば、小泉首相の靖国は適切に判断、云々の発言は、馬車馬さん風に、
含みをもたせて交渉カードに使おうとしている、と考えれば、納得がいくような
気もします。ああいう風に言えば国内の靖国参拝積極派も納得させられる一方で、しかしまだ、実際には参拝していないので、中国側に対しても
多少含みを残しているというか、これからの交渉次第というか、まあそのへんの微妙なバランスをねらったスタンスなのでしょうか。

Posted by: のびい | May 20, 2005 at 03:36 AM

のびいさん、コメントありがとうございます。

とりあえず単純化のために、好況=インフレ、不況=デフレとしましょう。好景気の地域に労働者が流入してくると、この地域の生産量は増加します(賃金は低下)。一方で消費も増えますが、大雑把に消費≦所得=生産とすると需要の増加よりも供給の増加のほうが大きくなり、物価が下がってインフレが収まるわけです(賃金が下がるので、その分所得も低下)。

この手のモデルでは単純化のために住宅問題は無視されることが多いですが、家賃が上昇したとしても、それは住民間の所得移転であって、経済全体には影響しない(資産価格の変化も同じ)と考えるわけですね。

・・・うーん、全部を一人当たりベースで説明したほうが分かりやすいですかね?(労働力の流入で一人当たり所得は低下するのがみそです)。

しかし、チェコ辺りは随分ましだと聞いていたのですが、それでもだめですか・・・まだまだ時間がかかりますね。

Posted by: 馬車馬 | May 22, 2005 at 10:48 PM

のびいさん:

いやぁ、もしかしたらただの希望的観測かもしれないんですが。それほど単純な外交戦略で動いているようには見えないんですよね。これで今年は参拝を見送って来年の元旦早々に参拝して見せるとか、そういう人を食った真似をしてくれると色々面白いかな、と。

小泉首相の発するシグナルが複雑な分(ビザ発給とかもしようとしてますし)、見ていて面白いなとは思いますね。

Posted by: 馬車馬 | May 22, 2005 at 10:53 PM

こんばんは。素人の質問につきあっていただきありがとうございます。
もうちょっとおつきあいいただいてもよろしいでしょうか?

なるほど、インフレ率が収束するという意味だったのですね。
経済全体の成長率という風にとらえてしまったので誤ったようです。確かに労働コストの上昇が抑えられるので物価の上昇は抑えられると納得できます。

しかし、家賃などは住民間の所得移転なので無関係とのことですが、
このへんは良くわかりません。それでは製造業以外の住民同士での商売は全て住民間の所得移転なので関係ないという事になってしまうのでしょうか?

また、地域外との交易関係のみに注目するとするならば、例えばある地域で自動車工場の人間が増加して生産代数も増えたところで、それは域内での総所得を増やす効果はあっても製造された車の殆どは地域内で消費されるわけではないので、先程の供給が需要を上回るという説明ではうまく説明されません。
つまり生産=所得はいえたとしても、生産=供給とは言えないのではないかと
いうことです。地域内で経済が完結している場合にいえる事ではないですか?

また、不動産価格の上昇が人口の増大によってますます拍車が
かかるとすると、そこにまた投機的資金が流入する可能性があるような気がします。日本のバブルの頃をまだ覚えているものとすれば、不動産や株の価格というのは、結構消費に大きなインパクトを与えるんじゃないかと思ってしまうのですが。

ちょっと混乱していてうまく考えがまとまっていなくてすみません。

小泉首相ですけれど、まあ多分実際に参拝するより前に、郵政民営化を
やりとげたらやめるんじゃないかなあという気もします。
そんなに首相の座に恋々とするとは思えないんですよね。なんとなく。
また、本人自体がそんなに靖国にこだわりがあるという風にもなんだか
思えないんです。

Posted by: のびい | May 23, 2005 at 06:08 AM

うーわー!
違います、家賃じゃないです。住宅価格です。家賃はサービスの対価なので当然影響あります。資産価格はゼロサムだといいたかったわけです。すいません、豪快に間違いました。ご指摘ありがとうございます。

(後で追記します)

Posted by: 馬車馬 | May 23, 2005 at 07:16 PM

のびいさん:
さて、仕切りなおします。順繰りに説明しますね。

労働力の流入に伴ってまず賃金が下がります。ただ、企業の利益率が一定だと、生産コストが下がった分だけ物価も下がります(この結果、各消費者の購買力は<長期的には>低下しません)。一方で、生産量それ自体は当然に増加します。以上、供給側の事情です。

なお、ここでは労働者の流入のみを前提し、年金生活者のような生産せずに消費だけをする人たちの流入は想定しません。生産以上に消費する人たちが流入すると、いくら生産量が増えてもそれ以上に消費が増え、需要と供給両方をバランスさせる均衡物価水準はむしろ上昇する恐れがあります。どちらにせよ、家賃などの固定消費は増加しますので、供給サイドで説明した価格の下げ余地ほどには物価は低下しないでしょうが、それでもこの前提があれば物価はそれなりには低下するでしょう。

EUでは為替が固定されているので、物価の低下は即国内製品のEU内の競争力を高め、貿易黒字は増加します(または、インフレに伴う貿易赤字の増加に歯止めがかかります)。前回思いっきりはしょりましたが、これは(国内需要の増分)<(国内生産の増分)の結果(この問題で原因と結果は渾然一体となっているので、必ずしも正確ではないですが)です。

資産価格は非常に難しい問題です。入門レベルの回答としては、「物価から資産価格への影響はあっても、資産価格から物価への影響はないので問題ない」です。実際、昔はそう信じられていました(だから日銀は80年代後半にバブルを放置した、という側面もあります)。最近は事情が異なるのですが、資産価格バブルの問題もあわせ、コメント欄で説明できるレベルを大きく逸脱するので(大学院修士レベルの内容になります。最近は学部でも教えているのかもしれませんが)、勘弁してください(笑)。

こうなってくると正直経済学の教科書を読んだほうが早いですね・・・マクロ経済学のいくつかのグラフを使ったほうがはるかに理解しやすいと思います。

Posted by: 馬車馬 | May 26, 2005 at 08:27 AM

馬車馬さん、明快な説明をありがとうございます。

これまたひとつだけ疑問な点があるのですが、
先にも書いたのですが、消費<生産だから価格は低下する、という
説明のコアな部分ですが、対象とする国または地域が大きく、
内部で経済が概ね完結している場合はまさにその通りになるのでしょう。
しかし、EU内の一部地域といったような、モノの流通が域内で
完結していないモデルに、この説明は無理があるのではないかという
気もします。
理屈としては、域内で完結している比率が、生産と消費の割合を
上回りすれば良いので、実際には殆どの場合はそうなるの
かもしれませんが。。

そういえば、今日はフランスでEU憲法批准に関する国民投票があります。
反対派が優勢のようです。現地の微妙な情勢はわからないのですが、
報道されてくる限りで感じるのは、フランスの規制でがっちりと守られた社会が
侵食される事に対する恐れです。特に、労働者階級ほど、拒絶感が
強くなっています。より自由化されたEUで自分たちの権利が奪われ、
外国人に職を奪われるのではないかという恐れが根底にあります。
どうもEUは拡大を急ぎすぎたような気もします。
トルコを加盟させるだのという昨年の発言も大きく尾をひいている
のではないでしょうか。

中心国であるフランスで否決されてしまったらもう笑うしかないですね。
欧州の没落を逆転させるのは難しいようです。

Posted by: のびい | May 29, 2005 at 06:04 PM

一つ質問があります。
一連の小泉首相の外交を支持しているのですが、このごろ思うのは反日感情を利用して中国を混乱、良ければ共産党支配を崩壊させることはできないか?ということです。
これはできないのか、それともしないほうがいいからやらないのか、どちらなんでしょうか。
小泉外交によって分かってきているのは、日本が反日感情を煽れば煽るほど(煽るというのは的確ではないかもしれませんが)逆に中国政府はそれを鎮めようとするということだと思います。ODAでも、謝罪でも、賠償金を払っても収まらなかった反日感情が、煽ることで逆に沈静化させる動きがでてきたというのには笑えますが。
よく今の中国の状況は幕末の日本に例えられます。それならいっそ薩長に頑張ってもらって倒幕させるのは、中長期的に見て日本にとって+にはなりえませんか?

Posted by: のぶー | May 30, 2005 at 02:12 PM

のびいさん:コメントが遅れてごめんなさい。

のびいさんの疑問点が理解できていないような気もするのですが、大雑把に説明すると、人が増えたことによって、国内需要が国内供給よりも増加した場合には物価が上昇し、輸入も増えます。逆の場合は輸出が増えます。輸出入を考慮しない場合は、価格の変動幅が大きくなります。

細かく考えていくと、上の結論は人口流入に伴う固定消費の増加分や各パラメーターの大きさ如何で結論が逆転しますが、出稼ぎ労働者の消費パターンを仮定する限り、労働力に流入された国の物価は下がると考えてよいと思います(年金生活者が流入したら結論が逆になるのは自明ですね)。

フランスもオランダもきっちり(順当に)否決されてしまいましたが、まぁしょうがないかなぁと。政治的な目的達成のために経済を使えば、どこかでこの種の歪みは避けられなかったのではないかと。この辺りは今週エントリーにしようかと思っています。

ただ、ここまで状況が悪化してなお労働者の権利云々とか言っているフランスは本当に救われないなと思います。ある意味、EUは究極の経済改革でもあったわけですが、それも拒否された以上、フランス経済の没落は避けがたいかな、と思ってしまいますね。

Posted by: 馬車馬 | June 04, 2005 at 07:08 PM

のぶーさん、コメントありがとうございます。リプライが遅れてごめんなさい(最近生活に余裕が・・・)。

実質的に靖国カードが中韓のカードではなく、日本の交渉の具になっているというのはおっしゃるとおりだと思います。ただちょっと怖いのは、中国にもものすごく巨大な大貧民爆弾があるということでして。内陸部の貧民層の一人当たりGDPは1000ドル程度という話ですから、北朝鮮と大差ないわけですね。そして、金正日が北の大貧民爆弾の安全装置なら、中国では共産党一党独裁が安全装置となっているわけで。正直、ウン億の大貧民爆弾が経済難民化して世界各国に押し寄せる図はあんまり想像したくありません(笑)。

というわけで、個人的にはあの国はあの国の中で適当に幸せになってくれないかなぁと思っています。下手に分裂されて人口数億人規模の核保有国が複数成立されても困りますしね・・・

Posted by: 馬車馬 | June 04, 2005 at 07:17 PM

なるほどもっともです。
ただ主観的な印象ですが、中国は日本にとって潜在的にも現実的にも危険な国だということです。その危険性と大貧民爆弾の威力を秤にかけた場合、今はまだ大貧民爆弾に傾くかもしれませんが、将来的には逆にならないかと懸念しています。
「将来的に見た場合」という漠然とした不安ですが、この不安が私だけのものでない証拠に、日本では過去の戦争に対して今までとは違った解釈を求める動きが顕在化してきていることがあげられるのではないでしょうか。
そして、その不安に真実味をもたせているのが反日感情であり、中国の共産党一党支配であり、実際に中国が行ってきた数々の所業であると思います。
北朝鮮と韓国のエントリーにそれらを無視して中国の話ばかりをして申し訳ないのですが、その2つは馬車馬さんの言うとおり処理していけば、北の核も含めてそれほどの脅威になりえない(大貧民爆弾以外)と思うのです。
しかし中国に関して言えば秤の重さが逆になる可能性が高く、このままいくと中国と日本が戦争をするのは当然の成り行きに見えて仕方がありません。そして、そのとき先手を取るのは中国でしょう。
これは馬鹿げた妄想にすぎないのでしょうか。
あの国が適当な幸せで満足するとはとても思えません・・・。

Posted by: のぶー | June 05, 2005 at 12:08 PM

馬車馬さん、お忙しいところお返事をありがとうございます。

輸出というパラメータを加えることで私の疑問点は解消
しました。どうもありがとうございました。

EU憲法の否決ですが、一番喜んでいるのはブレア首相でしょうか。
自国の国民投票をしなくて済む可能性が出てきたので。

この問題に関してはまた馬車馬さんのエントリーを待ちまして、
書き込みさせていただきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

Posted by: のびい | June 05, 2005 at 06:42 PM

のぶーさん、またしてもコメントが遅れてごめんなさい。

私も基本的には中国というのは日本にとって潜在的にも危険な国だとは思います(スーダンやウズベキスタンに平気で接近する火事場泥棒的な面の皮の厚さも気に入らないというか、あれだけの規模の国が建前完全無視で外交をするというのは困りものなわけです)。

ただ、現実問題として中国の政治的な影響力をそぐというのはなかなか難しいのではないでしょうか(経済危機が起こるとパワーバランスはむしろ複雑化して手がつけられなくなりそうです。各地の人民解放軍が軍閥化したりして)。

また、日中で戦争といっても、日本は制空権と制海権を握ることは出来てもミサイルの乱れうちに対しては現状打つ手がありません。こちらからミサイルを打とうにも現状トマホークすら保有していないわけで。結局、米中戦争の形に持ち込まざるを得ず、つまりは日本から主体的に選べる選択肢はあまりない、という結論になるのかなぁと。まぁ、属国の悲哀ですね、この辺は。こういうことを考えると日本も核武装すべきだという結論に至ってしまいそうですが、この点については私もまだあまり考えていません。

Posted by: 馬車馬 | June 11, 2005 at 08:31 AM

余りにも遅いレスで恐縮なんですけど、韓国がどうでも良いって暴論じゃないですか?
少なくても近隣の国が何らかの原因で不幸になり過ぎたら、やっぱり日本の国益を損なう自体が考えられると思います(大体、日本による韓国への投資は意外に大きいですよね。日本の産業構造上、ある意味、韓国なしにやっていけない部分もありますし)。
別に韓国を擁護するニダって気持ちは全くないんですけど、やっぱりバランスというか、究極的には「相手が得しているように見せかけて、実質的に日本の得になっている」状態が理想だと思います。下手に相手を怒らせても(損ではないにしろ)面倒なのは否定できませんよね?^^;;

Posted by: まる猫 | August 02, 2005 at 08:51 AM

まる猫さん、はじめまして。コメントありがとうございます。

韓国はどうでもいい、というのは、「究極的に日本の国益になるかどうかで判断すべき」ということで、どうでもいいから叩き潰せ、という訳ではありません。引用部分の直前で書いているとおり、日本は韓国に対してある程度のダメージを与えることが出来るが、重要なのはその結果日本にどれだけの利益がもたらされるかであって、それを考えると「ムチ戦略」を発動可能な状況は限られてるよね、というのが趣旨です。私のつたない文章のせいで誤解を招いてしまったかもしれませんが(ごめんなさい)、その意味でまる猫さんに近い考え方だと思います。

ただし、どのような面でwin-winな関係を築く事が出来、どのような場面ではできないのかは明確に峻別されるべきだと思います。経済では出来るでしょう(この状況下でも韓国がFTAに積極的なのはその証です)。しかし、政治軍事では難しい、というのはこのシリーズの第1回で書いた通りです。

そのあたり、個々の政策イシュー毎に日韓の国益がどの程度つながっているかを慎重に見極め、それぞれについて強攻するか柔軟に行くかを考えればいいのだと思います(この考え方から、経済で良好な関係を保つために靖国で譲歩する、というやり方は私は支持しません。靖国で失う国益と経済面で得られる国益は比較しようのない類のものである以上、取り引きは成立し得ないと思うわけです)。

Posted by: 馬車馬 | August 03, 2005 at 04:16 AM

 かなりの遅レスで、かつコメント関連記事で恐縮ですが。
EUの拡大路線が、トルコの加入手続きでかなりもめています。また、そのもめる理由についての記事に掲載される市民の声がかなり日本と中国との間の理由に類似している面があると思います。
トルコとEUの関係は、どっちかというと日本とアジア諸国の関係に近いので、そうゆう意味で、トルコの問題を追うことが、日本で想定される事態への予測に大いに役立ちそうな気がします。

Posted by: うみゅ | October 25, 2005 at 12:10 PM

はじめまして、こんにちは。とある笑韓サイトさんにリンク貼られてたので、そこからきました。

>韓国に対して有利な状況にあるからといって、それによって交渉を有利に運ぶことができるとは限らない。

 ここの解説とかなるほどって思いました。韓国シリーズ全部読みましたが、分かりやすくてとても参考になりました。
 
 極東アジア情勢が不安定な状態になってからお互いに「相手の国が自分の国を攻めてくる」って疑心暗鬼になってる感じがしますよね。日本人からすれば、「中国なんて馬鹿でかい国を手に入れたところでどうやって管理しろっていうのか」という感じだろうし、韓国に関しては資源有無以前に併合どころかサッカーのような合同行事だってもうごめんだというのが率直な感想です。対する「中国が日本を...。」という話はどれくらい信憑性がある話なのでしょうか?日本は韓国と同様人的資源しかないので大丈夫でしょうか。
 前にアメリカ・韓国の新聞で「南北統一より中国の北朝鮮併合の可能性のほうが高い」という記事を読んだことがあり、その当時は「ありうるなあ」と思いましたが、このエントリーを読むと中国だって北朝鮮を欲しがるとはとても思えません。ただ中国が日本を手に入れれば太平洋への足がかりが出来るわけですし(今の日本は軍事的には目の上のたんこぶと言ったところでしょうか?)、中国の「戦いしか存在しなかった」といっても過言ではない歴史から考えると、「日本が中国に...」という話よりは信多少憑性を感じてしまいます。

 子供の頃地理や歴史を学ぶたびに、「日本に石油や鉱山資源があればなあ」とか「なんで日本は地震だらけなんだろう」といったことをよく思いましたが、日本が鉱山資源に富んだ国であったならば日本という国自体消滅してしまった可能性(または植民地)もあるし、地震はいやだけれどそれじゃあ韓国と中国と国境を接するかといわれればそれは勘弁して欲しいです。そういう意味では日本も恵まれているんだなあと思います。もちろん上を望めばキリがありませんが。

 感情的なことをいえば韓国と言う国をあまり好きではありませんが、国家間の交渉ごとだけは理性でやって欲しいですね。ただアメアメ外交だけはもうやめて欲しいです。ほんと日本ももう少しずるくなって欲しいです。韓国の外交は素直というよりも子供の感情丸出しのダダこねにしか見えませんw

Posted by: みいな | January 11, 2006 at 09:58 PM

うみゅさん、こめんとありがとうございます。すいません、見落としてました・・・もうご覧になっていないとは思いますが、遅ればせながらコメントを。

確かに、宗教面はともかく、日本がアジアから浮いた存在であることは間違い無いのでしょうね。その辺りの距離のとり方は面白い気がします。トルコと違って、リーダーシップを求められている辺りが大変ですが。

Posted by: 馬車馬 | January 16, 2006 at 01:35 AM

みいなさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

中国が日本を攻める、というのは完全な仮定の話で、現実味はゼロだと思います。攻め込んでも中国経済がめためたになるだけですから。単に、アメリカが日韓に攻める、という仮定だと同盟しようがしまいが叩きのめされてしまう(というか国内に基地があるので)ので、仮定として意味を成さない、と思っただけです。

それから、個人的には中国はチャンスがあれば北朝鮮には手を伸ばすと思います。後で調べたことですが、中国領内の朝鮮族のGDP/capitaは北朝鮮と大差ありません。内陸部も同様です。その意味で、中国は最初から大貧民爆弾をランボーの如く身に着けているわけで、いまさら2000万人ばかし増えたところでそれほど気にはしないでしょう。

けんかでもなんでも「持たざる者」の方が強いということですね。その意味で、世界中に債権を抱える日本の交渉力は驚くほどに低い可能性がある、ということは考慮しておくべきだと思います。

Posted by: 馬車馬 | January 16, 2006 at 02:01 AM

北朝鮮の最終兵器「大貧民爆弾」ですが、日本はこれを迎撃する兵器をちゃーんと
持ってませんでしたっけ?
それはかつて最悪の貧困国をたちまちのうちに大発展させた信頼と実績の最終手段、

    「朝鮮総督府」

これですよ、これ。
と言うか、大貧民爆弾が炸裂した場合、事後処理の最適解はこれしかないような気が…

Posted by: くれい | January 16, 2006 at 02:51 AM

くれいさん、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおり総督府はひとつの解だと思うのですが、その金を誰が払うんだという問題が・・・。中国韓国も望まないでしょうが、それ以上に日本が「やだ」っていいそうな気もします・・・。日本としては、日本も手を出さない代わりに中国にも手を出させず、韓国を政治的緩衝地帯としてキープするのが理想かなと思っています。北朝鮮はもう中国の影響下みたいなので、緩衝地帯にはならなさそうですが。

Posted by: 馬車馬 | January 20, 2006 at 07:46 PM

いざ「大貧民爆弾」が爆発した場合、日本が「人道主義」という言葉を綺麗サッパリ
忘れ去る事が可能なら、お安い手段が幾つかあるので影響は極小で済むと思いますが、
現状では「やだ」と言いながらも結局はズルズルと引き込まれて膨大な出費を強い
られたあげく、見返りは何一つ得られないという、湾岸戦争そのままのパターンが
再現される可能性が一番ありそうですね。
それならば、いっそ自主的に金や政治的リスクを払って主導権の獲得に乗り出した方
が、いずれ強要されて金を出すよりも結果的に少額で済みそうですし、得られるもの
も格段に違ってくるでしょう。
でも現実的には、いざとなったらやっぱりかつて来た道…なのかもねぇ。

Posted by: くれい | January 23, 2006 at 07:10 AM

くれいさん、コメントありがとうございます。

現実問題として、出費しないわけにはいかないでしょう。爆弾の破片が新潟近辺に大挙漂流、という事態はなんとか避けたいわけですし(一度破裂したら難民受け入れの問題は確実に生じますし)。

ただ、それ以上のコミットをするのであれば目的を明確にしておく必要があるのだと思います。コストの問題でなく、何らかの政治的目的を達成するためのコミットメントでなければリスクが大きすぎるなと。

Posted by: 馬車馬 | January 29, 2006 at 12:54 AM

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Posted by: free music downloads | February 27, 2015 at 08:24 AM

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