大丈夫か韓国(4) 困った隣人との付き合い方
1ヶ月ほどかけて、つらつらと韓国の置かれた現状を眺めてきたわけだが、最後に第1回の最後に書いた問いかけに戻りたい。この韓国に対して、今後日本はどう付き合っていくべきなのだろうか?
過去3回、政治経済の両面で韓国の置かれている状況が危ういこと、日本と比べてある意味劣位にあることを説明してきた。では、日本はこの優位な状況を生かして韓国に対して十分な影響力を行使できるだろうか?答えはノーだ。とことんまで単純化すると、外交戦略(というより、交渉戦略)には2種類しかない。アメとムチだ。たとえ対等の同盟関係であろうと、「言う事を聞いたらごほうびをあげますよ」か、「言うこと聞かなかったら痛い目に合うぞ」のどちらかが同盟関係維持の根底にある。そして、どちらのアプローチも実行するにはそれなりのコストがかかる。アメをあげるにはこちらの権益を譲らないといけないし、ムチをくれるにしても(例えば)経済制裁は韓国のみならず日本にとっても負担になる。まして戦争をおっぱじめようものならその人的・金銭的コストはちょっと半端なものではすまない。
つまり、韓国にこちらの言うことを聞かせるのはいいとして、その結果得られる利益がアメ・ムチのコストを上回らない限り、日本はこのような交渉戦略を発動できない。例え無理やり発動したとしても、韓国は「どうせ実行できるわけないじゃん」と無視することになるので、結局無意味だ。だから、対韓国・北朝鮮外交を考える際には、その外交戦略のコストと、その結果得られる利益がそれぞれどの程度なのかをちゃんと測らなければならないのだ。
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